みかん小説
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"飲んではいけないお茶" 第8話

その言葉を聞いた瞬、佐子の胸は氷の刃で貫かれたように痛んだ。夫のらかな眠りを妨げることへの抵抗が、瞬こみげる。

だが、それは瞬だった。

夫の無らすためだ。

「お願いします。夫のためにも、真実をらかにしてください」

斎藤の目に決が宿った。

彼は受話器を取り、いくつもの番号へ話をかけ始めた。

庁捜査課の刑事。

児童理学の権威、教授。

学病院の法医学教

次々と指示をしていく斎藤の姿を、佐子と匠は黙って見つめていた。

復讐の狼煙が、今、がったのだ。

そのの午、佐子と匠は学病院にいた。

目のに座っているのは、児童理学の権威である教授だった。髪の混じった穏やかな女性で、匠を患者としてではなく、1として扱った。

鑑定は3に及んだ。

マジックミラー越しに見える匠は、教授と積みをしたり、絵を描いたり、簡単な質問に答えたりしていた。それは佐子がこれまで見たことのない、ごく普通の8歳のの姿だった。

鑑定教授は佐子と斎藤を研究に招き入れ、々しくいた。

「結論から申しげます。匠君に、自閉症スペクトラムの傾向は切見られません」

子は堵と同に、たなりが込みげるのをじた。

「それどころか、彼は非常に能指数がく、優れた記憶力と共能力を持っています。

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彼が8も非言語を装い続けることができたのは、むしろその能のさゆえでしょう」

教授は、痛ましげな表で続けた。

「ただし、彼の刻な傷を負っています。これはにわたる母親からの虐待、つまりマインドコントロールによる複雑性PTSDです」

「虐待……」

子がつぶやくと、斎藤が険しい顔でうなずいた。

「教授、その所見を公式な鑑定として作成していただけますか。ゆかりから親権を剥奪するための、な証拠になります」

「もちろんです」

教授は力くうなずいた。

「これは医療の名を騙った、許しがたい虐待事件です。私は医師として、匠君ののケアに全力を尽くします。そして司法ので、真実を証言します」

病院からの帰り、匠はし疲れた様子だったが、その表れやかだった。

「おばあちゃん」

で、匠がぽつりと言った。

「僕、病気じゃなかったんだね」

「ええ、そうよ」

子は匠のを優しく撫でた。

「あなたは病気なんかじゃない。世界で番賢くて、勇敢な子よ」

匠はその言葉を噛みしめるように、はにかんで笑った。

8度も見られなかった相応の笑顔だった。

ゆかりと健が帰ってくる、鎌倉は朝からたい曇り空に覆われていた。湿った空気が肌にまとわりつき、これから起きる嵐をが予しているようだった。

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子のは、朝から静かな緊張に包まれていた。

斎藤弁護士とともに訪れたのは、警庁捜査課のベテラン刑事、だった。50代半ばの男で、鋭いにも温柄がにじんでいた。

刑事は、佐子と匠にげた。

「柏さん、そして匠君。辛い、本当によく話してくれました。々警察が、必ずあなたたちの正義を取り戻します」

その言葉は、佐子のしだけ軽くした。

捜査員たちは際よく、型カメラとマイクを設置していく。リビングの置計、玄関の絵画の裏、廊災報器。すべて、証拠保全のためだった。

「彼らが帰宅し、に入った瞬々が踏み込みます」

刑事は取り図を広げながら説した。

「玄関に2名、裏に2名。の周囲は私の捜査員が完全に封鎖します。絶対に逃がしません」

その言葉は頼もしかったが、佐子のには1つの懸があった。

息子、健のことだ。

彼はどこまでっていたのか。

おそらく何もらなかったのだろう。だが、無関だった罪は決して軽くない。

「健は、どうなるのでしょうか」

子が尋ねると、刑事はしだけ表を曇らせた。

「現点では参考です。ゆかりの計画にどの程度関与していたのか、あるいは全くらなかったのか、それは本を事聴取してみなければ分かりません。

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