"奥日光の白い菊" 第3話
「流付で女性用スニーカーを発見」
刑事はすぐに現へ向かった。にピンクのストライプが入ったスニーカー。靴底にはしがついていたが、きな損傷はなかった。片方だけだった。
なぜ片方だけがここにあるのか。
急いで逃げたのか。
誰かが図に置いたのか。
刑事はそれを証拠物として回収した。
午には、第3班からも連絡があった。駐から約300メートルれた森ので、使い捨てカメラから抜かれたフィルムが見つかったという。登から約50メートルれた、があまりかない所だった。
フィルムはに半分さらされていた。刑事は慎に取りげ、黒いビニール袋に入れた。
現像すれば、何かが写っているかもしれない。
しかし、その見つかったのはそれだけだった。
類も、バッグも、の靴もない。
4の痕跡は、片方のスニーカーとフィルム1本だけだった。
1025、曜。
がり始め、朝7には本りになった。それでも捜索は続けられた。レインコートを着た隊員たちが再びへ入ったが、で界は悪く、面はぬかるみ、渓のは濁っていた。
警察犬も投入された。
だがに匂いを洗い流され、追跡はできなかった。
午3にはヘリコプターがんだ。奥空を旋回し、赤線カメラで探したが、々が密集しては見えにくかった。
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1ほどで戻るしかなかった。
午6、隊員たちはだらけで戻った。
何も見つからなかった。
夜11。
刑事は署内の机に図を広げた。
竜ノ滝の駐。
民宿「空」。
スニーカーが見つかった所。
フィルムが見つかった所。
赤鉛で点を打っていく。線を引こうとしたが、うまくつながらない。
4の女子は、まるで空気のように消えてしまった。
は何も語らなかった。
1026、曜の午9。
警察署の鑑識で、フィルムの現像作業が始まった。赤いの、しずつ画像が浮かびがる。
20分、写真は全部で15枚てきた。
禅寺の写真が4枚。
内で撮った写真が2枚。
民宿の庭の写真が3枚。
そして、竜ノ滝の渓入とわれる所で撮った写真が6枚。
刑事は1枚ずつ確認した。
ので肩を組む4。内でピースサインをする弓。民宿の庭で犬と緒に笑う絵里。どれも普通の旅写真だった。
最の6枚に目を移した、刑事のが止まった。
最から2番目の写真。
4が渓の欄干のにっている。背にはの流れが写っている。だが、写真の隅に、ぼやけたがあった。
男に見えた。
暗いのを着て、しうつむいてっている。
顔ははっきりしない。
しかし、その男は確かに4の女子を見ていた。
刑事の背筋にたいものがった。
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午11、写真は科学警察研究所へ送られた。男の顔を拡し、画像をできるだけ復元してほしいと依頼した。
結果がるまで、3かかると言われた。
そのの午、刑事は再び民宿へ向かった。
よえに尋ねた。
「1021か22に、民宿の周りで見らぬ男を見ませんでしたか」
よえは首を横に振った。
「週末でお客さんはかったけれど、そんな男は覚えていません」
刑事は、もう度宿泊名簿を見せてもらった。
1021のページには、4の名があった。
次のページをめくった、刑事は息を止めた。
1022の番に、別の名がかれていた。
田武。
19951022。
その横に、「同」とかれていた。
同じ部に泊まったというだった。
跡は美紀のものではない。急いでいたような乱れた字で、インクがし滲んでいた。
刑事は名簿を指さした。
「これは何ですか」
よえは顔をづけ、驚いた声をげた。
「そんなはいませんでしたよ。部には女の子4だけでした」
「では、誰がこれをいたんですか」
よえは首を振った。
「分かりません。初めて見ました」
その瞬、刑事は確信した。
この事件には、姿の見えない5目がいる。
警察署に戻ると、刑事はすぐに「田武」を検索した。
記録はてきた。
田武、33歳。
宇都宮に民票があり、建設現の雇い労働者として働いていた。
結婚歴はなく、族もいない。
しかし、奇妙な点があった。
田武には、1995715に方届がされていた。
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