みかん小説
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"味噌かめの下に眠った七年" 第3話

「おじいさんは顔剃りをしてもらいながら、に自産登記の理の話をされていたんですよ。『の登記をきているうちにきっちり理したいのだけれど、息子夫婦が全く歓迎していない様子なんだ。だから公証役に1で直接ってみようかと考えている』とおっしゃったんです」。氏はただの老の愚痴だろうとった。そして顔剃りをすべて終え、る直に鈴氏がもう度だけろを振り返ったという。それが氏が見た最の姿となった。

氏が自宅に戻った刻は、午4頃であったと推定される。隣にんでいた林氏は、鈴氏がゆっくりとした取りでへ入っていく姿を偶然目撃していた。カチャンとが閉まる属音が聞こえたという。

それから、約2の夕方6頃のことだった。林氏は自の台所で夕の準備をしていた際、隣の鈴氏のの方から聞こえてきた奇妙な音をにした。それは、鈍くてな衝撃音だった。ドン、という激しい音が度だけきく鳴り響き、そしてい静寂が訪れた、何かがをズルズルと引きずられるような自然な音が続いた。林氏は最初、具でも模様替えのためにかしているのだろうとった。であったため窓がきくいており、その引きずるような音は違いなく鈴の台所あたりから響いてきていた。

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さらに、その夜、林氏はもう1度奇妙な物音で眠りから目を覚まされた。午0を過ぎた刻、静まり返ったからトラックのエンジンの音が聞こえてきた。古いトラック特のガタガタという音だった。林氏が窓のカーテンの隙からを覗くと、鈴氏の扉がきくけ放たれており、暗いにトラックが1台、エンジンをかけたまままっていた。誰かが荷台の方でいている気配があったが、周囲が暗すぎて顔までは見えなかった。林氏は引っ越し物でもしているのだろうと考え、再びベッドに横になった。

翌朝、鈴氏のは何事もなかったかのようになほど静まり返っていた。それから何経っても、鈴氏の姿を見ることはなかった。議にった氏が3目にで両子はちわせした。「おじいさんはどこかへかれたのですか?」と尋ねると、両子は平然とした顔でこう答えた。「認症の症状がひどくなられたので、くにある介護施設に入所していただいたんですよ。今はもう随分くの方にいらっしゃいます」。両子はそう言ってすぐに歩きっていった。それが、鈴製造氏が姿を消した最だった。

製造氏の失踪届けが川越警察署に受理されたのは、1997の7末のことであった。

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届けったのは、毎週顔をわせていたのに連絡が取れなくなったことを審にった渡辺造氏だった。介護施設に入所させたという両子の言葉が、渡辺氏にはどうしても腑に落ちなかったのだ。

川越警察署に届けが受理されると、担当の巡査が1名、確認のために鈴氏の自宅を訪問した。玄関先で対応にた両子は、落ち着いたハキハキとした声で応答した。「義父の認症が突然悪化して徘徊するようになり、野県にある介護施設に入所していただいたんです」。両子は具体な施設名を答えた。その施設自体は実していたが、実際には鈴氏が入所した事実などない架空の所であった。担当の巡査は両子の説に納得し、特に審な点なしとしてそのまま帰っていった。当の捜査記録には、わずか「族による任の施設入所と推定される。事件性の能性はい。追加の捜査は必なし」と、たった15で片付けられた。

警察が処理を終えたその頃、嫁の両子は迅速にいていた。失踪届けが受理されてから3、彼女はクリーニングきな呂敷包みを2つ持ち込み、洗濯を依頼した。主の氏はこのように記憶していた。「用の布団と分類だったのですが、受け取ってみると、何か血臭いような異様な匂いがしたんです」

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