みかん小説
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"寿司屋で暴かれた嫁" 第11話

族と撮られた写真。

うちの登記簿のコピー。

浩司名義の保険証のコピー。

そして、サプリの成分分析の結果。

「浩司、これが全部よ。あなたに毎朝ませていたサプリは、判断力を鈍らせる能性がある成分が入っていたの。ここ数か、あなたがぼんやりしていたのは、のせいでも疲れのせいでもない」

浩司は証拠を1つずつに取りました。免許証の写真を見て顔が変わり、保険証のコピーを見て唇が震え、サプリの分析結果を見て、ようやくその目にが浮かびました。

「美咲……これ、何だよ。何なんだよ、これは」

美咲さんは答えませんでした。

「嘘だって言ってくれよ。全部でたらめだって」

「浩司さんには関係ないでしょう」

美咲さんが初めて素の声をしました。

たくて平坦で、のない声でした。

今までの甘い「浩司さん」とは、まるで別の響きでした。

美咲さんはゆっくりがりました。

「証拠がどうとか言ったって、どうにもなりませんよ。私は何も盗んでいない。このの名義も変えていないし、おも引きしていない。未遂じゃ罪にならないでしょう」

たい笑みを浮かべ、バッグをつかみました。

逃げる気だ。

そうった瞬、玄関のチャイムが鳴りました。

私が玄関をけると、そこには2の刑事がっていました。スーツ姿の男性と女性。

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そのろには岸本先の姿もありました。

男性刑事が美咲さんを見ました。

野美咲さん。いえ、理恵さんですね」

美咲さんの顔から余裕が消えました。本名を呼ばれた瞬、全がびくりと震えたのを、私は見逃しませんでした。

理恵。41歳。

それが、この女の本当の名でした。

田達夫さんに対する詐欺および印私文偽造の容疑、ならびに佐藤義夫さんに対する詐欺の容疑で任をお願いします。複数の都県にまたがる連続詐欺事件の被疑者として捜査をめています」

理恵は瞬だけ逃げようと線をらせました。けれど、居の入には田さんがち、玄関には刑事がいます。もう逃げはありませんでした。

「くだらない」

い声で呟き、理恵は私を睨みました。

あの目です。

寿司瞬だけ見た、あのたい目。

でも今は、怖くありませんでした。

私はまっすぐその目を見返して言いました。

「あなたが甘く見たのは、ただのおばあちゃんじゃなかったのよ」

理恵の目がわずかに揺れました。

そして何も言わず、刑事に連れられて玄関をていきました。

ベージュのコートの背ざかっていく。いマフラーが11に揺れていました。

玄関の扉が閉まると、居はしんと静まり返りました。

最初に聞こえたのは、浩司の嗚咽でした。

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「母さん……」

テーブルにつっぷして、浩司が泣いていました。42歳のの男が、肩を震わせて声を殺していました。

「母さん、ごめん。ごめんなさい。俺、母さんの話を全然聞かなくて。被害妄だなんて……俺……」

私は浩司の隣に座り、そのきな背にそっとを置きました。

「いいのよ。あなたが無事なら、それでいい」

本当に、そういました。

この子が騙されたのは、優しいからです。を信じることができるからです。それはさではありません。ただ、その優しさにつけ込むがいただけです。

田さんも、本さんも、佐藤さんも、子さんも、みんな目を赤くしていました。

本さんがさな声で言いました。

「やっと終わったな」

それからしずつ、常が戻ってきました。

理恵は複数の容疑で正式に逮捕、起訴されました。裁判はまだ先ですが、岸本先によると、被害者が複数名揃っていること、物証拠が分にあることから、厳しい判決がる見込みがいそうです。

田さんのお父さんの遺産についても、産の名義が偽造類によるものだったことが認められ、部が返還される方向でみました。すべてではありません。それでも田さんは、「親父もしは浮かばれる」と言っていました。

浩司はしばらくひどく落ち込みました。騙されていたこと、私を疑ったこと、サプリを疑いもせずみ続けていたこと。

そのすべてが、自分のけなさとしてくのしかかっていたのでしょう。

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