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"50年耐えた私が、息子の嫁に「一番怖かった」と言われた夜" 第7話

『は……?』

「指示されなきゃけない。言われた雑用をこなしただけで、族を支えた気になっている。それ、会社で言えばただの指示待ちの居候じゃないの」

『母さん、言い過ぎだろ! 俺だってで必に働いて族を養ってるんだぞ!』

「由美さんも同じようにで働いているわ」

を交えず、事実だけを突き刺す。

「そのあなたは、自分の母親がいなくなったら、実の汚物処理まで妻に肩代わりさせようとした。自分が父親から逃げてきたツケを、すべて妻に回して平気な顔をしていたのよ。……お父さんと、何つ変わらないじゃない」

『っ……! 俺を親父と緒にするなよ!』

息子の声が、激しい屈辱で裏返る。

「緒よ。妻の疲弊から目を背け、母親ののに胡座をかいて、常が勝に回っていると錯覚していた。由美さんの限界をずっと無してきたのは、の誰でもない、あなた自です」

『待ってくれよ母さん! 俺じゃどうにもならないんだ! ばあちゃんのオムツも、親父の鳴り声も、もう限界なんだよ! 頼むから戻ってきてくれ! 母さんが戻ってくれば、みたいに全部うまく回るんだから!』

代半の男が、受話器の向こうでなりふり構わず縋り付いてくる。

自分をさせてくれる都のいい「母親」を買い戻そうとする、れな駄々っ子の叫び。

「うまく回っていたんじゃないわ。

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私がで血を流していただけよ」

私はたく言い放った。

「元通りになど、度となりません」

そのまま、通話終の赤いボタンを押し込んだ。

事務所のに、い静寂が戻る。先が静かに頷いた。

「見事なご決断です、よし子さん。甘やかしを断ち切ることが、あの息子さんにとっても唯の荒療治になります」

事務所をた直、今度は実の隣にむ幼馴染みの佐恵子さんからLINEが入った。

メッセージには、所の異様な様子が々しく綴られていた。

『よし子さん、丈夫? 今、志さんが商の喫茶や百で、「妻に通帳を持ち逃げされた! の寝たきりの母を見捨てる悪魔のような女だ!」って触れ回ってるわよ』

画面を見つめながら、私はたい笑みを漏らした。世体を何よりもんじる男が、ついに恥も聞もなく周囲に泣きつき始めたのだ。だが、佐恵子さんのメッセージはこう続いていた。

『でもね、商の老たち、誰も志さんの方なんてしてないわよ。元自治会の佐藤さんがしたの。「志、いい加減にしろ。よし子さんがどれだけをにして尽くしてきたか、所はみんなってるぞ。先代のが傾いた、誰の実がを面したとってんだ。おの自業自得だ」って。志さん、顔を真っ赤にして逃げ帰っていったわ』

夫が守り抜いてきたと自惚れていた「威厳」

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など、最初から町内の笑い種に過ぎなかったのだ。所の々は、私の忍耐のに成りっていた張り子の虎を、とっくに見抜いていた。

翌の午。私は政士の松田さんを伴い、実ののにった。

玄関先には、取り込まれていないの聞が散乱し、に煽られてカサカサと音をてていた。毎朝私が掃き清めていたびの周りには、枯葉とタバコの吸殻が落ちている。私がをて、わずか数。それだけで、このは急速に朽ち始めていた。

引き戸をけると、烈な異臭がを突いた。熟れた果物の腐敗臭と、汚れたオムツのアンモニア臭、それにえ切った惣菜の油の匂いが混ざりい、息を止めたくなるほど淀んでいる。

「おい、よし子か!」

奥の居から、を引きずるような荒々しい音が響いてきた。

姿を現した夫の志を見て、松田さんがさく息を呑んだ。着古したヨレヨレの寝巻きのまま、無精髭を顔にやし、目のには黒い隈が張り付いている。かつて町内会で偉そうに踏ん反り返っていた面は、微もなかった。

「よし子! どこをほっつき歩いてたんだ!」

夫は松田さんを瞥することもなく、血った目で私に掴みかからんばかりに詰め寄ってきた。

「母さんが朝から暴れて変なんだぞ! 飯もわん、薬もまん! 部を汚して俺のには負えないんだ! く奥へってオムツを替えろ! 今すぐだ!」

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