"5万人が称賛する義母の、悪嫁は私だった" 第11話
疑の波紋は、度広がれば止まらない。義母は都の悪い批判コメントを猛烈な勢いで削除し、アカウントをブロックし始めていた。だが、その過剰な反応そのものが、さらなる信を呼んでいた。
「燃料が切れたのよ」
私は淡に呟いた。
「あのは、私のリアクションを待ってた。私が慌ててネットで『そんなことしてません!』って反論してくるのを期待してたの。そうすれば、しい劇のヒロインの台本がに入るから」
だが、私は言もネットにき込まなかった。主役であるはずの「悪嫁」が俵にがらないまま、義母は自分でピエロのように踊り狂い、勝にをもつれさせている。
その、私のバッグの奥で、スマートフォンのバイブレーションがく唸りをげた。
ディスプレイに浮かびがった名。
【亮太】
今だけで、回目の着信だった。私は息つき、通話ボタンをスワイプした。に当てるに、スピーカーに切り替える。
受話器の向こうから、激しい息遣いと、ひっくり返った夫の叫び声がび込んできた。
『美紀!? お、どこにいるんだよ! 頼むから話にてくれよ!!』
「実よ。お父さんと奈奈と緒にいる」
『実……!? なんでだよ、母さんの投稿見たのか!? ネットですごいことになってるんだぞ! 俺の会社の同期からも連絡が来たんだ!「おのとこの話じゃないよな?」
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って……! もう終わりだ、俺、会社にいられなくなるかもしれないんだぞ!』
受話器から漏れる夫の声は、恐怖で刻みに震えていた。子どもたちの否でもない。妻の体調でもない。この男が気にかけているのは、どこまでも「自分の世体」と「会社の評価」だけだった。
「亮太さん」
私は静かに、だが徹に遮った。
「警察の活全課と、役所の庭支援課には、すでに事を説して記録を残してあるわ」
『は……? 警察……?』
「あなたの母親がネットで喚き散らしている『連れり』が完全な狂言であること、あなたが父親としての責務を放棄して母親の暴を幇助していること、すべて公関に報告済みよ」
『な、何やってんだよお! 内の揉め事に警察を巻き込むなんて、おかしいんじゃないのか!?』
「内の揉め事を何万もの赤のに晒して、遣い稼ぎのアフィリエイトリンクを貼ったのは、あなたの母親よ」
話の向こうで、亮太が息を呑む音が聞こえた。
「話があるなら、実に来なさい。ただし、で来ること。あなたの母親を連れてきたら、その瞬に通報して敷から退させるわ」
『美紀、待っ——』
言い切ると同に、通話を切った。
。
実のインターホンが、慮がちに鳴った。玄関のドアをけると、そこには見るもなくやつれ果てた亮太がっていた。
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スーツのネクタイは曲がり、目のには黒々とした隈が張り付いている。かつて私の疲れを「器がさい」と切り捨てた男が、たったのネットの揺と世体の危に怯え、幽鬼のように肩を落としていた。
「がって」
私がく促すと、亮太は靴を脱ぎ、まるでのにを踏み入れるかのように縮こまりながらリビングへと入ってきた。
畳の部の隅には、父が静かに座っていた。以のように、義理の息子に笑いを浮かべたり、気を遣ってお茶を淹れたりすることはしない。ただ、たい線で亮太のきを値踏みするように見据えている。
亮太は座布団にも座れず、畳のに正座した。隣のからは、昼寝をしている双子の穏やかな寝息が微かに聞こえていた。
「美紀……本当に、悪かった」
亮太は膝のに置いた両を握りしめ、くをげた。
「母さんに、今すぐアカウントを消すように言った。でも、母さん興奮しちゃってて……『私のきがいを奪う気か』って聞く持たなくて……。俺、どうしたらいいか分からなくて……」
「どうしたらいいか分からない?」
私はテーブルを挟んで、亮太の正面に腰をろした。机のには、奈奈が集めたThreadsの投稿の魚拓と、亮太自のスマートフォンの画面を撮した写真が並べられている。
「亮太さん。あなたが分からないのは、事態の収拾のつけ方じゃないわ。
自分が何を犯したのか、その罪のさよ」
「罪だなんて……俺は、ただ母さんを……」