"5万人が称賛する義母の、悪嫁は私だった" 第7話
この半、私がどれだけ眠を奪われ、どれだけ孤独に泣いていたかには、度たりとも目を向けなかった男。
胸の奥にあった最のが、パラパラと音をててになっていくのがわかった。
「追い詰めた?」
私はややかに夫を見据えた。
「あなたの母親は、何万ものに私の悪を言わせて、楽しそうにベビー用品のアフィリエイトリンクを貼ってるわよ。どこが『きていけない』の?」
「それは……母さんだって傷ついて、誰かに励ましてほしかったからで……!」
「私は、あなたに助けてほしかった」
静かな私の言葉に、亮太のが途で塞がれた。
「連続でしか眠れなかった夜、私はあなたに助けを求めた。実でし休みたいって言った。その、あなたは何をした?」
亮太の線が、気まずそうにへ泳ぐ。
「あなたはお義母さんに連絡して、私の実を脅させた。私が逃げさないように、父親を使って退を断ったのよ。自分の平穏のために」
「それは……母さんが勝に……」
「責任転嫁はやめて。もうあなたの言葉は文字も信じない」
私は双子を抱っこ紐とベビーカーに際よく固定し、いバッグを肩に担いだ。
「待てよ! おがていったら、子どもたちはどうするんだよ!」
玄関のドアノブにをかけた私に向かって、亮太が背からけない声を浴びせてくる。
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私は振り返り、氷のような差しで夫の顔を射抜いた。
「子どもたちは、私が連れてく。あなたが今聞くべきなのは『子どもはどうする』じゃないでしょう」
歩、踏みす。
「『自分には何ができるのか』よ。週、で考えなさい」
オートロックの自ドアを抜けると、朝のたい空気が頬を打った。エントランスのには、奈奈の軽自がハザードを焚いて止まっていた。助席からびしてきたのは、奈奈だけではなかった。
くを屈め、申し訳なさそうに両を震わせている父の姿があった。
「美紀……」
父のかすれた声。私は何も言わず、ただ無言で双子の乗ったベビーカーを父のに差しした。父は何も言えず、をくげたまま、震えるでい荷物をトランクへと積み込み始めた。
逃げしたのではない。私は、自分の尊厳と子どもたちの全を取り戻すための、最初の歩を踏みしたのだ。
に揺られること分。懐かしい実の玄関をくぐった瞬、腔をくすぐったのは、微かにお線の匂いが混ざった、古い畳のりだった。
「お姉ちゃん、靴脱いで。がって」
奈奈が際よく空を抱きげ、リビングの座布団のに寝かせる。父は玄関の隅にち尽くしたまま、靴を揃える私の背を、恐る恐る見つめていた。
「あの……美紀、腹は減ってないか。
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何か、温かいものでも……」
「お父さん」
私は靴を脱ぎ、父の目をまっすぐに見据えた。
「話は、にして。今は分でもいいから、眠りたいの」
父は弾かれたように息を呑み、何度も何度もさく頷いた。
「ああ……そうだな。すまなかった。階の、おの部の布団、干してシーツ替えてあるから」
「と空のミルクは、台所のカゴに全部まとめてある。はノートにいてあるから、それ通りにお願い。……奈奈、頼める?」
「任せて。オムツもミルクも、私が全部やるから。お姉ちゃんはスマホの源切って、今すぐ寝て!」
奈奈が私の背を力く押した。
階の、かつて私の部だった。障子から差し込む柔らかなのに、清潔な綿の布団が敷かれていた。
の力が抜け、吸い寄せられるように布団に倒れ込む。スマートフォンの源を押しし、完全にシャットダウンした。通も、Threadsの罵詈雑言も、義母の嘘も、夫の言い訳も、何つ届かない暗へ。
シーツに顔を埋めた瞬、のようない眠りが、津波のように私の識を呑み込んでいった。
……ふと、目が覚めた。
に入ってきたのは、くで聞こえる規則な樋の音と、階からかすかに漂ってくる汁の匂いだった。
誰も泣いていない。隣で突然、甲い叫び声ががることもない。誰かが背にち、「抱き方が悪い」「母乳がないのは努力」
と監の目をらせている気配もない。
恐る恐る、枕元の目覚まし計を見た。
午分。
……え?
私はね起き、もう度計の針を凝した。