みかん小説
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"顔合わせの個室で、相手の母親は私の過去に怯えていた" 第13話

首都速をるのテールランプが、赤いの帯となってのへ流れていく。

すべての台は、った。

玲子は、自分だけが過をっていて、優位にっているとい込んでいる。 世体という刃を振り回し、私の過を暴きてることで、勝利を収められると信じ込んでいる。

だが、その元は、すでに完全に崩れっていたのだ。

夫はすでに真実に辿り着き、かつて正の証拠を握っていた元財務部も、同じ建物のすぐ隣に控えている。 そして何より――。 あの女が最も見し、踏みにじろうとしている私こそが、その正を証する最の鍵を握っている。

、あのの扉がく。 暴かれるのは、私の過ではない。

虚栄と嘘で塗り固められた、あの女のっぺらなそのものだ。

私はデスクののパソコンをシャットダウンし、く息を吸い込んだ。 たい夜気が、よく肺を満たしていくのをじながら。

夜の気が、肺の奥を鋭く刺す。

ビルの階段をりながら、私はスマートフォンをコートのポケットから取りした。 え切った指先で画面をタップする。 午零を回った横浜のは、潮混じりの静寂に沈んでいた。

画面には、直さんからの着信が件と、いメッセージが残されていた。

『青さん、夜遅くに本当にすみません。

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……どうしても、お伝えしておかなければならないことが起きました』

ただ事ではない文面だった。 私はに駅のロータリーへ向かいながら、直さんの番号にコールバックした。

ワンコールも鳴らないうちに、通話が繋がった。

『青さん!』

受話器の向こうから、息を切らした直さんの声がび込んできた。 周囲の雑音からして、のか、どこかの駐だろう。 ハンドルをく握りしめているような、張り詰めた気配が伝わってくる。

「直さん、落ち着いて。何かあったの?」

『……宮本叔父さんが、さっき、実に来たんです』

宮本。 玲子さんの実弟であり、あの『同会社宮本企画』の代表。 、医療器の架空コンサルティング料を会社から吸いげ続けていた張本。

私のが、自然と止まった。

『僕が実をびした、忘れ物を取りに戻ったら……玄関に見慣れない革靴があって。奥の応接から、母と叔父さんの鳴りいが聞こえてきたんです』

「が、何を話していたの?」

直さんは度、喉を詰まらせるように息を呑んだ。 その声は、りと戦慄で刻みに震えていた。

『叔父さんが、母に詰め寄っていました。「どうしてあの女が、直の結婚相の母親なんだ!」「野寺の野郎がいてる。の伝票を引っ張りされたら、俺も姐さんも終わりだぞ」

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って……』

やはり、そうだったのか。

胃の奥が、ぎゅっとたく縮みがる。 弟の宮本もまた、の正が暴かれる恐怖に怯え切っていたのだ。 姉の息子が連れてきた結婚相の母親が、かつて自分たちの正にあと歩でをかけようとしたあの記帳係だとり、パニックを起こしている。

『叔父さんは、の顔わせを絶対に止にしろって叫んでいました。「今すぐ息子に命じて破談にさせろ。あの女を黒田にづけるな」って……。でも、母は違いました』

「玲子さんは、何て言ったの?」

『母は……狂ったように笑いながら、こう言ったんです』

直さんの呼吸が、ひどくくなった。

『「逃げたら余計に怪しまれるでしょう。正彦さんだって最、会社の帳簿を気にし始めているのよ」「の席で、私が全部片付けてやるわ。父親も分からないような売れ残りの女だってことを、親戚同ので徹底に晒し者にしてやる」「恥をかかせて、プライドを々に踏みにじってやれば、向こうから泣いて逃げすに決まってる」って……』

の奥で、カチリと音がした。

りを通り越して、の芯がすうっとえていくのが分かった。

あの女は、自分がき残るために。 弟と犯した罪を隠蔽し、名の夫という座にしがみつき続けるために。 最初から、私を公衆の面で踏みにじるシナリオを描いていたのだ。

娘のれの台を、私をいたぶり、排除するための処刑に仕てげようとしていたのだ。

『青さん……僕、もう母がだとはえません』

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