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"「あの担当者はどこだ」社長の一言に凍る年下上司" 第6話

「、回してきます」

私は静かにをげ、田辺の横をすり抜けて応接をた。

背に、田辺がをく蹴りつける音が突き刺さった。

帰りの内は、まさに獄だった。

首都へがるランプウェイ。 がフロントガラスを叩き始め、ワイパーがギイ、ギイと障りなゴムの軋み音をてる。

部座席の田辺は、荒い呼吸を繰り返しながら、スマートフォンの画面を凄まじい勢いでスクロールしていた。

「クソッ……クソがっ! なんであんな町の成に、俺がここまでコケにされなきゃならないんだ……!」

シートを蹴ばす衝撃が、運転席の私の背に直に伝わってくる。

「おい佐藤」

バックミラー越しに、怨嗟に満ちた線とぶつかった。

「会社に戻ったら、本部には俺から報告するからな。あんたが余計な昔話を持ちして先方をらせたってな」

ハンドルを握る指先に、自然と力が入る。

「田辺課。宮本社がおりになったのは、私の挨拶のせいではありません」

「あ?」

「浸炭焼入れを省いた非調質鋼への勝な材質変更、そして現の確認を取っていない週の納期です。あれは作械の臓部ですよ。現を守ってきた技術者なら、図面を見た瞬に『うちを舐めているのか』と激して当然の仕様です」

「うるさいって言ってんだろ!」

田辺がを乗りし、助席のヘッドレストを拳で激しく叩いた。

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内に乾いた破裂音が響く。

「現、現って、うるせえんだよ! あんたらのその現至主義のせいで、本の製造業がどれだけ世界に買い負けてるか分かってんのか!? スペックなんてからいくらでも調がつくんだよ! まずハンコを押させて、枠を押さえて、を引っ張ってくるのが営業の仕事だ! 失敗したらその考えればいいんだよ!」

「失敗したら、客のが止まるんです」

私は、ミラーを見ずに、濡れたアスファルトの面だけを見つめて言った。

「ラインが止まれば、で数千万円の損害がます。プレスの油圧が破損して破片がべば、作業員がぬこともある。営業が適当についた嘘のツケを払わされるのは、いつだって油にまみれて械のにっているです」

「るかよそんなこと!」

田辺の切り声が、狭い内にね返った。

「会社にぶらがって、最は窓際でコピー取ってるだけの負け犬が、俺に説教垂れてんじゃねえ! あんたはもう終わったなんだよ! 営業の権利もねえくせに、度と現を語るな!」

そこから先、私は言も発しなかった。

脚がくなり、ワイパーの速度を段げた。 粒がガラスを叩く音だけが、私とこの若い司のに横たわる、決して埋まらない溝のさを物語っていた。

本社ビルに戻ったのは、夕方の過ぎだった。

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田辺はをりるなり、私を振り返りもせず、傘も差さずにエントランスへと股で歩いていった。 しぶきをねげるその取りには、自らの失態をどうやっての首にすり替えるかという、浅ましい焦燥だけが満ち満ちていた。

私が営業フロアに戻ると、すでに空気は変していた。

「……佐藤さん」

フロアの隅、営業支援課のデスクへ歩く私の背に、ややかな線がいくつも突き刺さる。

第課の島では、田辺が取り巻きの若社員をに、わざと聞こえるような声でまくしたてていた。

「いやさ、あり得ないだろ普通! こっちは緻密に数字積みげてプレゼンしてんのに、ろからロートルがいきなり『昔のりいだ』面して割り込んできてさ! 現の空気が気にけちゃって、社も臍曲げちゃったわけよ!」

若社員たちが、引きつった笑いを浮かべながら田辺に相槌を打つ。

「うわ……マジすか。勘弁してほしいですね、それ」 「何のために支援課にいるのか分かんないじゃないですか。引っ張るだけなら、で寝ててほしいですよね」

田辺は満そうに顎をしゃくり、私の方をチラリと瞥した。 その顔には、『おの居所はもうこのフロアにはない』という無言の宣告が貼り付いていた。

私は何も言わず、自分の席についた。

パイプ子のたさが、スラックス越しに腰へと染み込んでくる。

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