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"朝食が5分遅れて平手打ち、夫は「母さんを怒らせるな」" 第4話

画面をタップし、カメラを起する。

「すみません。この類、写真を撮らせていただいてもよろしいですか?」

担当者は瞬戸惑ったような顔をしたが、私のただならぬ気迫に気圧されたのか、無言でさく頷いた。

カシャリ、と無質なシャッター音が鳴る。

証拠は、に入れた。

私はくをげ、産会社をにした。 の乾いたが吹き抜ける駅のロータリーで、私は夫の番号を呼びした。

3回のコールの、夫がた。 し苛ったような、それでいて油断しきった声だった。

『お、今どこにいるんだよ。母さんがまだってんだぞ。いい加減にしろって』

私は雑踏の音を背に受けながら、氷のようにたい声で告げた。

「浩司さん。今、産のにいるわ」

話の向こうで、息を呑む音がはっきりと聞こえた。

「入居、3ヶに変更したの、あなたね」

受話器の向こうが、気なほど静まり返った。

駅をき交う々のざわめきの、私のに届くのは、夫の浅く荒い呼吸の音だけだった。 数秒の空。 やがて、誤魔化すように喉を鳴らす音が聞こえた。

「……お、勝に産にったのかよ」

く、ねじくれた声だった。

「質問に答えて。なぜ私の同もなく、入居を2にずらしたの?」

「なぜって……母さんの体調のこと考えたら、当たりだろ!」

突然、鳴り声に変わった。

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受話器越しでもわかるほど、夫は苛ちをわにしている。

「母さんは膝が悪いんだよ。階段のりりだってきついんだ。そんな状態で、婚の息子夫婦がさっさとていけるわけないだろ。たった3ヶだ。3ヶの、おが実で飯作って、母さんのの回りのこと伝えば丸く収まる話じゃないか!」

「丸く収まる?」

わず、乾いた声がた。

「誰にとって? あなたと、お義母さんにとって?」

「族全員にとってだよ! なんだよその言い方。おだって佐藤のになったんだぞ。男の嫁が義理の親の面倒を見るのは、社会として当たりの義務だろ。それをたった5分られたくらいでびして、挙句の果てに産まで嗅ぎ回って……恥ずかしくないのかよ!」

の奥で、何かがプツンと切れる音がした。

「恥ずかしいのは、どっち?」

私は元のスマートフォンをく握りしめた。 爪がのひらにい込み、痛む。

「敷と礼、私の独代の貯からも半分してるよね。契約にも私の名が連名で入ってる。それを私に言の相談もなく、勝に『実母の介護支援』なんて嘘の理由をつけてき換えるなんて……これ、派な契約違反だし、背任為よ」

「……っ、おい、げさなこと言うなよ!」

話の向こうで、夫の声がらかにずった。

「誰が介護なんて言ったよ! ただのサポートだろ! 言葉の揚げ取るな! いいから今すぐ実に戻れ。

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母さんにちゃんとげて、夕飯の買い物にってこい。今はおの好きなすき焼きにしてやるからさ」

急に猫なで声に変わる。 鳴り散らした直に、何事もなかったかのように甘やかそうとする。 この男の、いつものだった。 付きっていた頃は、それを「優しい」「気遣いができる」と都よく解釈していた。 だが今は、ただただ気が悪い。

「断ります」

「……は?」

「度とあのには戻りません。曜の通院も、私はきません。休も取りません。自分の母親の面倒は、自分で見て」

「おい! 由美! 待てって、由美――!」

通話を親指で弾くように切り、源を落とした。 のたいが、照った私の頬をかすめていく。

の震えは、もう止まっていた。

曜。 私は普段通りに勤した。

埼玉にある医療器メーカーの本社。事務のパソコンに向かい、医療関からの発注伝票を処理する。 キーボードを叩く音だけが規則正しく響くオフィスにいると、あの息の詰まる義実が、まるでい悪の来事のようにえた。

だが、現実は執拗に私を追いかけてくる。

昼休み。 源を入れたスマートフォンの通欄は、獄のような惨状になっていた。

着信が42件。 夫から28件、義実の固定話から10件、そして見らぬ番号から4件。

LINEをくと、義母からの文メッセージが並んでいた。

『親族みんなに相談しました。親戚の叔父様も、婚翌に嫁がするなんて代未聞だと呆れ果てています』 『佐藤の恥さらしです。

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