"義妹が奪った父のベンツ――事故の電話で義母が絶句" 第13話
母と娘の責任
数、美穂から私に連絡がありました。
《度だけ話をさせてください》
最初は断るつもりでした。
しかし戸先から、「今の理のためにも、代理同席なら話を聞いてもいいのでは」と言われ、事務所で会うことにしました。
美穂は以とは別のようでした。
価なバッグも派なアクセサリーもなく、なコートを着て俯いています。
「お義姉さん……ごめんなさい」
私は黙っていました。
「私、本当に追い詰められてたの。借が……」
「借があれば、のを売っていいんですか?」
美穂は首を振りました。
「違う。でもお母さんが、丈夫だって」
「またお義母さんのせいにするの?」
私が尋ねると、美穂は顔をげました。
涙が溜まっています。
「だって本当にお母さんが……」
「最初に借を作ったのは誰ですか?」
美穂は何も言えませんでした。
「ブランド品を買ったのも、友達に見栄を張ったのも、返せないのに借り続けたのも、全部お義母さんですか?」
美穂はゆっくり首を振りました。
「違います」
「なら、そこから認めないと何も変わらないといます」
私は責めたいわけではありませんでした。
ただ、こので見てきたものがありました。
子はいつも子どもたちの失敗を誰かのせいにしました。
健が仕事で問題を起こせば司が悪い。
美穂が浪費すれば友達が悪い。
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そして最には、嫁である私が悪い。
その積みねが、この族をここまで壊したのです。
「お母さん、今も私のせいにしてる」
美穂が呟きました。
「事故を起こしたのも、全部私が勝にやったって親戚に話してる」
「そうですか」
「お兄ちゃんも自分はらなかったって」
私は驚きませんでした。
美穂は両で顔を覆いました。
「私、ずっと族だから助けてもらえるとってた」
「族だから助けることと、代わりに責任を取ることは違います」
私が言うと、美穂は泣きました。
そのの夕方、今度は子から話がありました。
私はませんでした。
着信は回以続きました。
やがて留守番話にメッセージが残りました。
『由美さん、私たち族でしょう? 度くらい話を聞きなさいよ』
私は音声を聞きながら、さく息を吐きました。
最まで同じです。
族という言葉を、相を縛るために使う。
私は戸先を通して、今の連絡はすべて代理へ送るよう伝えました。
親戚にも事実が伝わり始めました。
子は最初、「由美に騙された」と説していたようですが、美穂の借やの件が分かるにつれ、親戚の反応は変わっていきました。
誰も子へを貸しませんでした。
誰も美穂の借を肩代わりしませんでした。
これまで私が裏で何とかしてきたから表面化しなかった問題が、気に本たちへ戻っていったのです。
私はそれを「復讐」だとはいませんでした。
本来の責任が、本来負うべきのところへ戻っただけです。
そして健との婚もみました。
夫は最初こそ拒んでいましたが、自分の貞や保険続きの問題までらかになると、争うことを諦めました。
ある、戸先から連絡がありました。
「森田さん。婚の条件について、ほぼできそうです」
私は窓のを見ました。
娘のの庭では、さな梅のがき始めています。
、私は族を失うことが怖くてしてきました。
でも実際に放してみると、失ったという覚はありませんでした。
むしろい閉め切られていた窓を、ようやくけたような気持ちでした。