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"「お前のために断ってやった」母の仕送りを7年捨て続けた夫" 第14話

な文メッセージではなく、ただ事実と数字だけを淡々と並べたペーパー。 その横に、野の母から預かってきた、あのの「名刺」のコピーを添えた。

裏面に殴りきされた、夫の酷な文字。 『今度勝な荷物を送った、着払いで全て送り返します。川拓』

あなたが私と私の族にしてきたことの証拠は、ここにある。 そう無言で突きつけるように、テーブルの央に置いて、私は度も振り返らずに部をた。

マンスリーマンションの活は、驚くほど静かだった。

ベッドとさなテーブル、必最限の蔵庫しかない畳。 それでも、仕事から帰ってきて玄関のドアをけた、胃のあたりをぎゅっと締め付けるようなあの特の緊張は、どこにもなかった。

「匂いが残るから」と禁止されていた自炊を、誰の許も取らずにできる。 お気に入りのマグカップをテーブルにしっぱなしにしても、舌打ちされることはない。

私がをたの夜、夫からの着信は件を超えていた。

《どこにいるんだ》 《勝な真似をするな、今すぐ戻れ》 《鍵を置いていくなんて、本気で言ってるのか?》 《話しおう。俺も悪かったところはある》

夜からけ方にかけて、メッセージの文面は号から懇願へ、そしてまた苛ちへと目まぐるしく変化していた。

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さらに翌には、義母からも鬼のように話が入った。

『真帆さん! 拓をにしてするなんて、世体が悪くて親戚に顔向けできないじゃないの! 今すぐ帰って拓に謝りなさい!』

留守番話に残された切り声を、私は度だけ再し、すべて保した。 慰謝料や婚姻費用の請求が必になったのための、客観な証拠として。 義母に対しても、夫に対しても、私は切話を折り返さなかった。

代わりに、本の話をかけてきた物がいた。

夫の姉、彩乃さんだった。

埼玉の実のくで庭を持ち、児の母親をしている彩乃さんとは、お盆や正の集まりで顔をわせる程度の関係だった。 おっとりとした性格だが、物事をよく見ているだった。

曜の夜、駅の喫茶で待ちわせると、彩乃さんは席に着くやいなや、々とをげた。

「……真帆ちゃん、本当にごめんなさい」

「え……? 彩乃さんが謝ることなんて、何もありません」

「ううん。母から聞いたの。『真帆さんが突然ヒステリーを起こしててった』って騒ぎしてたから。でも、拓の様子がどうしてもおかしくて、昨、あの子のマンションに乗り込んで問い詰めたの」

彩乃さんは、テーブルのに置いたコーヒーカップを両で握りしめた。 その指先が、りで震えていた。

「あのテーブルのの類と名刺、見たわ。

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……拓、私ので最初は言い訳ばかりしてた。『真帆のためをってやってやった』『田舎の親が図々しいから躾けてやったんだ』って。だから私、あの子の頬を引っ叩いてやったの」

息を呑んだ。 あのプライドの塊のような夫を、姉が平打ちした。

「あんた何様のつもりなのって。結婚したからって、相の親子の絆まであんたが管理できるわけないでしょって。野のお母さんがどんないであの荷物を準備して、どんないで突き返された箱を受け取っていたか、像したことあるのって……」

彩乃さんの目から、ぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。

「うちの母も母よ。『男の嫁なんだから』って、代錯誤なことばかり言って拓を甘やかして……同じ女として、本当に恥ずかしい。真帆ちゃんが、どれだけ孤独で、どれだけ息を潜めて暮らしてきたかとったら、私、申し訳なくて涙が止まらなかった」

「彩乃さん……」

「婚してもいいとう。ううん、私なら絶対に許さないし、即座に婚届を叩きつけてる。でも、真帆ちゃんが今、別居を選んで自分を守ろうとしているなら、私は全力で方するから。母にも拓にも、もう真帆ちゃんに直接接触しないようにきつく言っておいたからね」

その言葉に、胸の奥底に溜まっていたたい鉛が、すうっと溶けしていくような気がした。

方がいたのだ。 「川の」という分い壁の向こうにも、私の痛みをとして受け止め、ってくれるがいた。

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