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"「私はいつ休めるの?」に夫は「家にいるだろ」と返した" 第11話

悠斗は? 寝てる?」

私はリビングのソファに座り、無言で夫を見げた。 照のが、くたく部を照らしている。

夫は私の異様な線に気づき、眉をひそめて玄関の方を振り返った。

そこには。

夫が脱ぎ捨てただらけのフットサルシューズが、バラバラに、たたきの真んに歪んだまま転がっていた。

これまでなら、私が何も言わずに靴箱へ仕い、砂をほうきで掃き、のついた靴を別洗いにしていただろう。

けれど、靴はそのままだった。 砂粒が、いタイルのに散らばっている。

夫が何か言おうとをけかけた、その瞬。

私はちがり、夫と目をわせることなく、すれ違いざまに次卧のドアノブにをかけた。

「……美?」

夫の怪訝な声を背に受けながら、私は次卧へ入り、静かに、けれど確実にドアを閉めた。

カチャリ。

鍵をかける乾いた音が、暗い部に響いた。

照は点けない。 え切った暗の、ベッドに横たわり、毛布をまで引きげた。

ドアの向こうから、夫が苛ち紛れにリビングのドアを乱暴に閉める音が聞こえた。 けれど、もうどうでもよかった。

ドアの隙から漏れていたリビングのかりが、私の界から完全に消えっていた。

川役所の保育課の窓は、独特のぬるい空気と、コピーがを吐きす乾いた音に満ちていた。

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目のに広げられた『保育施設利用申込みの引き』。 びっしりと並んだ文字と、複雑怪奇な指数計算表の数字が、眠でかすむ界のでチカチカと点滅する。

ヶ。 ハーフバースデーを迎えたばかりの悠斗を抱っこ紐に収め、私は担当職員の説にを傾けていた。

「お母さん、復職予定は来のですね。ご両親ともにフルタイム勤務であれば、基本指数は満点になります。ただ、このエリアは歳児クラスの倍率が非常にくてですね……」

職員の械な声が、くから聞こえるようだった。

ので、復職のタイムスケジュールが勝に組みがっていく。

朝に起きる。 自分の支度をし、乳をべさせ、着替えさせ、オムツを替え、を測って連絡帳アプリに入力する。 に認保育園へ預け、駅まで歩きで向かい、京浜線の満員に揺られて都内のオフィスへ。 勤務を取ったとしても、半に会社をびし、分の迎えに滑り込む。 スーパーで惣菜を買い、帰宅して悠斗に夕飯をべさせ、呂に入れ、寝かしつける。

計の針がを回るまで、ノンストップ。

その像図のに、夫の姿はミリもしていなかった。

あのが定で帰ってくることは稀だ。 帰ってきたところで、靴を脱ぎ散らかし、洗面台のを浸しにし、ソファに倒れ込んで「指示」

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を待つだけ。

『オムツ、どこ?』 『夕飯、何べればいいの?』 『俺、何すればいい?』

背筋にたい汗が流れた。 今でさえ、ワンオペの限界に達してが擦り切れかけているのだ。 この活に「仕事」という圧が加わった瞬、私は確実に壊れる。物理に、命が持たない。

役所のエントランスをると、の終わりのたいビルが吹き抜けた。 抱っこ紐ので、悠斗が指をしゃぶりながら私のコートの襟を握りしめている。

このまま復職を迎えるわけにはいかない。 夫が「善で伝ってくれるのを待つ」という淡い期待は、もう完全に捨てらなければならなかった。

そのの午、私は駅の商業施設に入っているカフェで、学代からの友である理と向かいっていた。

理には歳になる娘がいる。すでに職復帰を果たし、毎のように夫婦で庭内タスクの擦りわせを繰り返している、いわば「戦友」のようなだった。

運ばれてきたカフェラテの泡を見つめながら、私はここ数ヶの来事を淡々と吐きした。 夜のメモ帳のこと。 指示待ちの置物になった夫のこと。 シャワーすら分で断させられた夜のこと。

話しているうちに、自分でもけなくて声が震えた。

「……結局ね、指示をせばくのよ。でも、その指示をすこと自体が、どれだけ疲れるか分かってくれない。

『何すればいい?』って聞かれるたびに、脳みそを鷲掴みにされて揺さぶられてるような気分になる」

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