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"「私はいつ休めるの?」に夫は「家にいるだろ」と返した" 第10話

これで変わってくれるかもしれない。 私の痛みを、この過酷さをってくれたのだから。

けれど、それはあまりにも甘い、浅はかなに過ぎなかった。

翌の曜。

昨夜の惨状が嘘のように、朝のは穏やかだった。 夫は昨晩の疲労を引きずっているのか、昼までのように眠り続け、過ぎにようやく起きてきた。

「……体が痛え」

そう言いながらも、夫は昨の反省からか、珍しく自分から脱いだパジャマを洗濯カゴに入れ、悠斗の顔を覗き込んで「おはよ」と声をかけた。

空気が、しだけ柔らかくなっていた。 昨のが、確実に夫のに何かを残したのだと、私は信じたかった。

昼のパスタを作っていた、半。

リビングのローテーブルに置かれていた夫のスマートフォンが、けたたましくLINEの通音を鳴らした。

夫が画面をく。 その瞬、夫の表がパッとるくなった。

「あ、フットサル、今りないんだって」

私の背筋が、たく凍りついた。 フライパンを握るが止まる。

「……え?」

夫はちがり、寝のクローゼットへと向かいながら、何気ない調で言った。

「学のサークルのやつら。ドタキャンたから来てくれって。ちょうど体かしたかったんだよな。くらいで終わるから、さっとってくるわ」

引きしから、派な蛍のスポーツウェアを引っ張りしている。

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そのきには、昨のあの打ちのめされた遭難者のは微もなかった。

「……待って」

私はフライパンのを止め、寝の入りにった。

「くの?」

夫は靴を履きながら、議そうに振り返った。

「え? だから、だけだって。すぐ戻るよ」

「昨、何て言ったか覚えてる? たったでがおかしくなりそうだったって、言ってたよね。私、それを毎でやってるの」

夫の顔から、急速にるさが消えていった。 代わりに浮かびがってきたのは、見慣れた、あの鬱陶しそうな苛ちだった。

「……だから何? 昨、俺はちゃんと悠斗を見たじゃん。ワンオペやっただろ? なんで今、たったのまで文句言われなきゃいけないわけ?」

「昨やったから、今はチャラってこと?」

声が震えた。

「私は? 私は今、どこかにかけられるの? 友達からLINEが来たら『じゃあってくるね』って、自分の都だけで靴を履いてていけるの!?」

「おさあ!」

夫は履きかけのスポーツタオルをベッドに叩きつけた。

「俺は毎働いてんだよ! 週末の、たった、趣のも許されないわけ!? おは育休だろ! ずっと子供と緒にいられるじゃん! なんでそんなに俺のを引っ張ることばっかり考えるんだよ!」

――を、引っ張る。

その言葉が、胸の奥くに突き刺さった。

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昨のな理解など、何の役にもっていなかったのだ。 あのは、自分の自由が脅かされない範囲でしか、「反省」できない。 度苦労をわったからこそ、なおさら「育児という沼」から逃げしたくてたまらなくなっている。 そして、その沼の底に妻を置きりにすることに、何の痛みもじていない。

「……もういいよ」

私のからたのは、鳴り声ではなく、枯れ果てた溜め息だった。

「あ? なんだよその態度」

「いいから、ってきなよ。遅刻するんでしょ」

夫は瞬、私のあまりのたさに怯んだような顔配を見せた。 けれど、すぐに「じゃあってくるからな。夕方には戻るから」とで言い捨て、スポーツバッグを掴んで玄関へ向かった。

バタン、とドアが閉まる。

静まり返った部ので、私はキッチンのコンロを見つめた。 パスタを茹でる湯が、ボコボコと音をてて蒸発していく。

期待した私が馬鹿だった。 このは、変わらない。 痛みを共したところで、それを「の痛み」として切りす術をにつけているのだから。

夕方。 はすっかりが落ち、夜のがを包んでいた。

玄関の鍵がく音がした。 「あー、疲れた!」という、運の爽を含んだ夫の声。

ドアがき、夫がリビングに入ってきた。 額にはよい汗がり、にはコンビニの袋。

自分のためのスポーツドリンクが入っている。

「ただいま。いやー、久しぶりにいたらパンパンだわ。

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