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"「子どもがいないから」と義妹の長男を譲ろうとする義家族" 第13話

『通告』

その言葉が、面談のたい空気を切り裂いた。

「通告されれば、政の調査員がご庭に入ることになります。によっては、保護の措置が取られる能性もございます。私たちは、悠真くんの全との健康を第に考えなければなりません」

「……分かっています」

私は震える指先で、テーブルのの画用の端に触れた。 黒く塗りつぶされた箱。 そので息を潜めている、あのさな男の子の絶望。

「園先。私から、ひとつお願いがあります」

顔をげた私の声に、迷いはなかった。

「通告を待つのではなく……私から、区の庭支援課へ向を報告させてください。族での解決は、もう能です。政の介入が必です」

園と主任が、驚いたように目を見いた。 普通なら、親族は「世体」を気にして通告を嫌がる。 だが、私はっていた。 この腐りきった内の甘えを断ち切るには、公な制度という名の「鉄板」をぶつけるしかないのだ。

面談を終え、園をた直だった。 正の植え込みのから、りに肩を震わせたがびしてきた。

義母の幸子だった。

「あんた!!」

切り声が、閑静な宅に響き渡った。 髪を振り乱し、鬼のような形相で私の腕を掴もうとしてくる。 私は咄嗟に歩がり、そのを払った。

「お義母さん。ここで声をすのはやめてください」

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「よくも……よくも翔太さんに恥をかかせたわね!」

義母は周囲の目も憚らず、唾をばして叫んだ。

「昨の夜、翔太さんから泣きながら話があったのよ! あんたに散々罵倒されて、園の先たちので晒し者にされたって! 翔太さんはね、名学をて企業で働いてる、美穂の自の旦なのよ! そんな派なに恥をかかせて、あんた何様のつもり!?」

派な男。 子供が産まれたそのに、の子の迎えを嫌がってエントランスで罵声をげた男が、このにとっては「派な男」なのだ。

「悠真くんの境をごですか」

私は努めて静かに言った。

「悠真くんは今、精神に追い詰められて、保育園から虐待の疑いで通告されかけています」

「ぎゃくたい!?」

義母はでせせら笑った。

「げさなのよ、今の保育園は! ちょっと親戚のに預けるだけのことで虐待だなんて、バカバカしい! あんたが余計なことをペラペラ喋るから、先たちも変に勘繰るんじゃないの!」

どこまでも、のせい。 どこまでも、現実から目を背ける。

「とにかくね、悠真はあんたので預かるの! これは決定事項よ!」

義母が歩詰め寄り、私の顔のに差し指を突きつけてきた。

「もしこれ以逆らうならね、親戚に言いふらしてやるから! あんたが度も流産して、子供のも産めない役たずのくせに、妹の子供の面倒すら見ない血女だって、全部触れ回ってやるわよ! 実の両親にも話してやる! どんな育て方をしたらこんな恩らずができるのかってね!」

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喉の奥が、カッとくなった。

私の両親。 田舎で静かに暮らし、私が流産したに誰よりもを痛め、私を責めることなく抱きしめてくれた父と母。 そのを、この女は脅しの具に使おうとしている。

りで、界の輪郭が歪んだ。 だが、私は叫ばなかった。 取り乱して鳴り散らせば、この女と同じ俵に落ちる。

私は呼吸をし、バッグのからスマートフォンを取りした。 そして、画面の録音アプリの止ボタンを、義母の目のでタップした。

ピピッ、と澄んだ子音が鳴る。

義母のが、ぽかんといた。

「……な、何よそれ」

「今のお義母さんの発言、すべて録音させていただきました」

私の声は、驚くほど澄んでいた。

「親戚に言いふらすという名誉毀損の予告。私の実への嫌がらせの脅迫。それから、子供を産めなかったことに対する侮辱。すべて、法に証拠として残る形で記録しました」

「あ……あんた、族のでそんな卑怯な真似――」

「族だから何を言っても許されると、勘違いしていたのはそちらです」

私は歩も引かず、義母の濁った目をまっすぐに見据えた。

「親戚に言いふらしたければ、どうぞ。実に話したければ、どうぞ。その瞬、この音声データを弁護士に渡し、警察に被害届をします。

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