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"「子どもがいないから」と義妹の長男を譲ろうとする義家族" 第5話

「直から聞いてないの? 美穂はね、今朝のに無事に女の子を産んだのよ! 難産でね、傷も痛んでベッドから起きがれもしないの! そんな妹の危に、内がを貸すのは当たりでしょうが!」

「なら、美穂ちゃんの旦さんの翔太さんが貸すべきです。あるいは、実の母親であるお義母さんが」

「翔太さんは男親よ! でバリバリ稼いで族を養わなきゃいけない事な期なの! 私だって寄りで、こんない荷物運ぶだけで腰が砕けそうなのよ! あんた、それでものがあるの!?」

義母の声が、マンションの廊に響き渡る。 『所迷惑』という概など、このには端からしない。 自分の求を通すためなら、周囲の目などいくらでも利用する。

「とにかく! 直はもう引き受けるって言ったの! このの主が決めたことに、嫁のあんたが答えするんじゃないわよ! ほら、どきなさい!」

義母が装ケースを抱え直して、無理やり私の肩を押し除けてがろうとした。

そのだった。

「お義母さん、やめてください!」

私が義母の腕を掴んで制止した瞬。

リビングのドアが、細くいた。

廊の角から、青ざめた悠真が顔をしていた。 パジャマの裾を震えるで握りしめ、私たちを見げている。

義母の線が、悠真を捉えた。 次の瞬、義母の顔に浮かんだのは、酷な計算さだった。

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義母はわざとらしく荷物をに投げ捨て、げさにしそうな顔を作って、悠真に向かって両を広げた。

「ああ、悠真! 起きちゃったのね、に!」

そして、私を指差しながら、歳の子のに届くよう、はっきりと言い放った。

「ほらね、悠真。ばあばが言った通りでしょ?」

胸の奥が、凍りついた。

「真紀おばちゃんね、悠真のこと、このに置きたくないんだって。悠真のことが嫌いだから、てけって言ってるのよ」

「……お義母さん!!」

私の制止の叫びよりもく。

悠真の目から、堰を切ったように涙が溢れした。 さな胸を激しくさせ、息が詰まるような、声にならない鳴をげながら、そのに崩れ落ちた。

「いやだ……ッ、ごめんなさい、僕、いい子にするから……おばちゃん、ごめんなさい……!」

に額を擦り付けるようにして泣き叫ぶ歳児をに、義母は勝ち誇ったようなたい笑みを唇の端に浮かべていた。

私を従わせるために。 このは、実の孫のを、ためらいもなく踏み躙ったのだ。

のひらにい込んだ自分の爪から、血が滲みそうなほどの痛みがっていた。 界がりで真っに染まるで、私は悠真の元へ駆け寄り、震えるそのさな体を力任せに抱きしめた。

背の向こうで、義母が吐き捨てるように呟いた。

「ほら、さっさと荷物片付けなさいよ。

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どうせ子供産めなかったんだから、これくらい謝して引き受けたらどうなの?」

その瞬。 私ので、保ち続けてきた「良き妻」「良き嫁」の最の片が、音をてて々に砕け散った。

「どうせ子供産めなかったんだから、これくらい謝して引き受けたらどうなの?」

吐き捨てられた言葉が、玄関の壁にね返った。 の奥で、何かがプツンと切れる音がした。

界が真っになる。 の芯が沸騰しそうなりと、指先から急速にが引いていくたさが、同に体を駆け抜けた。

元では、歳の悠真がに額を押し当て、さな肩を激しく震わせている。 「ごめんなさい、僕、いい子にするから……」 声にならない嗚咽。 爪が割れそうなほどのフローリングを掻きむしるそのさなを、私は咄嗟に包み込んだ。

「悠真くん、違うの。って。あなたは何も悪くない」

抱き起こそうとする私の腕ので、子供の体は刻みにねていた。 その姿を見ろしながら、義母は靴を脱ぎもせず、当たりのようにがり框へを踏み入れようとした。 プラスチックのい装ケースを、のに引きずりながら。

「ほら、泣かないの悠真。おばちゃんが悪言ったって、ばあばが全部決めてやるからね。真紀さん、ぼさっとしてないで奥の部にこれ運びなさいよ。

だけじゃないのよ、靴も靴も、お気に入りの戦隊モノのビデオも全部持ってきたんだから」

のに同然で踏み込んできて、自分の支配に置こうとする傲さ。

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