"義母の葬儀で消えた妻と百八十万" 第15話
もし貴の代理確認続きにな過失があった、融庁への報告および法責任の追及も野に入れておりますが、それでも示を拒否されますか?」 公認会計士という国資格のみと、理然とした俺の気迫に、支代理の顔がサッと変わった。 「し、々お待ちください……!」 奥へ引っ込んだ支代理は、数分、席を伴って戻り、閲覧のみという条件付きで、の代理登録申請の控えを提示してきた。 類を瞥した瞬、俺の読みは確信へと変わった。 申請に押されていたのは、確かに美代子さんの実印だった。しかし、署名欄にかれた美代子さんの氏名の跡は、義母の流麗な跡とは似ても似つかない、角ばった歪な文字だった。正が、実印を何らかの段で盗みし、委任状を偽造して代理カードを作成した証拠だった。 をにした俺は、駅の喫茶で由と向かいい、めたアイスコーヒーをみ干した。 「証拠は完全に揃った。法な追及も、刑事告訴も能なレベルだ」 「健太郎さん……これから、どうするの?」 「いきなり警察へ突きすのは簡単だ。だが、それではお母さんの真に応えたことにはならない。まずは正さんを呼びし、自分自が犯した罪のさを、骨の髄までいらせてやる」
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そのの夕方、俺のスマートフォンが激しく振した。ディスプレイには『佐藤正』の文字が表示されている。 俺はく息を吸い、静を装って通話ボタンを押した。 『もしもし、健太郎君? 昨は急にいなくなっちゃってどうしたんだよ。体調でも崩したのか?』 「ええ、昨は失礼いたしました。もう丈夫です」 『そうか。それならさ、例の実の遺品理の件だけど、あたり俺がを取って、鍵をけて見にこうとうんだが、どうかな?』 正の声には、隠しきれない焦燥が滲みていた。証拠隠滅を急ぎたくてたまらないのだ。 「正さん。実は、こちらでもし理を始めさせていただきました」 話の向こうで、ヒュッと息を呑む音が聞こえた。 『な……勝に!? おたち、実に勝に入ったのか!?』 「由の実ですから、娘が入ることに何の問題もありませんよ。それに……非常に切なものが、々と見つかりましたので」 『……何が、見つかったって言うんだよ』 く濁った、脅すような声だった。 「それは、お会いしたにお話ししましょう。……ところで正さん。お母さんの預通帳の件ですが」 い、苦しい沈黙が受話器を支配した。正の呼吸が荒くなっているのがに取るように分かる。 『……通帳が、どうしたって言うんだ』 「相続税の計算のために、過の入履歴を精査する必がありましてね。
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々とご説いただきたい点があるのです。では、の午、実のくのファミリーレストランでお待ちしております」 俺は正の返答を待たずに通話を切った。 罠は仕掛けられた。あとは、獲物が自ら網にかかるのを待つだけだった。
その夜、俺は胸ポケットにすっきりと収まる型の音質ICレコーダーを用し、入に作確認をった。 本の民事訴訟法において、方な無断録音であっても、反社会な段で取得されたものでない限り、極めて力な証拠能力を持つ。相の自然な自を引きし、逃げを塞ぐための必須の武器だった。 仏壇のに正座し、義母の遺に向かってので静かに語りかけた。 「お母さん。、すべてを終わらせてきます。あなたの慈と、正義のを胸に、戦ってきます」 遺の美代子さんは、まるで「頼みましたよ」と微笑みかけてくれているようだった。
翌朝。約束のファミリーレストランのボックス席に、正と直子はすでに座っていた。 直子は相変わらず派なブランドもののスカーフを首に巻き、正は落ち着かない様子で貧乏揺すりを繰り返しながら、元のスマートフォンをいじっていた。 「お待たせしました」 俺と由が対面の席に着くと、正はスマートフォンを伏せ、無理に作った引き攣った笑みを浮かべた。
「おう、健太郎君。それで、昨の話の続きだけどさ……遺品理で何がてきたって言うんだよ」