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"断髪の夜に消えた七年目の花嫁" 第7話

織はそれらのメッセージを瞥すると、画面を度もタップすることなく、グループを退会した。 続いて、父、母、美結、そして修平の連絡先をすべて着信拒否に設定し、使っていたSNSのアカウントを完全に削除した。

ターミナル駅の改札を抜け、幹線の座席にくを沈める。 窓のを流れる見慣れた並みが、速度をげて方へと消えていく。 織は目を閉じ、静かに息を吐いた。 もう度と、あの所へ戻ることはない。

そのの夜、林のリビングは異様な緊張と興奮に包まれていた。 ドアの部には、巧妙な仕掛けによって禿げのカツラと蛍グリーンのカラースプレー缶が設置されていた。ドアをけてを踏み入れた瞬、カツラがに落ち、同にスプレーが噴射されて全が緑に染まる仕掛けだった。 脚に固定されたスマートフォンの録画ボタンはすでに赤く点滅している。

「あはは、入ってきた瞬の顔、絶対に撮るんだから! 緑に染まって泣き叫ぶ画、これではネットで笑えるわ」

美結はソファのでねるようにして笑っていた。 だが、計の針はすでに夜のを回っていた。卓に並べられた料理はすっかりめ切り、父の昭男は苛たしそうに腕組みをしていた。

「おい、織は何に帰るんだ。

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もう半だぞ」

修平が元のスマートフォンを見ながら、ニヤニヤと笑った。

「お義父さん、賭けは俺の負けですかね。俺はに帰ってくる方に千円賭けてたんですけど」

「焦るな。あいつのが晩持つはずがないだろう。子供の頃だって、荷物を抱えて避難訓練みたいにてったくせに、アパートの階段のでうずくまって、分で蚊に刺されて泣きながら戻ってきたんだからな」

昭男が嘲笑うと、美結もを叩いて同調した。

「そうそう! 戻ってきてもがって『筒を忘れただけよ』って言ってね!」

族の哄笑がリビングに響く。 だが、を過ぎても、玄関のチャイムが鳴ることはなかった。 母の佳代子が眉をひそめ、スマートフォンをに当てた。

『……おかけになった話は、波の届かない所にあるか、源が入っていないため――』

「留守よ。着信拒否されたかしら? まさかあの子、脅しのつもり?」

修平も自分の端末を操作し、怪訝そうに眉を寄せた。

「……あれ? 俺のLINE、織にアカウントごと削除されてるぞ」

美結がを鳴らした。

「やるじゃん、お姉ちゃんもしは歩したね。でも本気で逆ギレのつもり? を捨てる度胸なんてあるわけないじゃない」

穏な空気に耐えかねた母が、織の部へと向かった。ドアをけた瞬、母のい鳴が響いた。

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昭男と修平が慌てて駆けつける。 部のは、信じられないほど然と片付いていた。クローゼットは完全に空になり、デスクのにあったパソコンも本も、化粧品のつすら残っていなかった。

「……まるで、夜逃げじゃないか……」

修平の元に、枚の類が落ちていた。ブライダルサロンからの封だった。震えるでそれを拾いげた修平の顔から、気に血の気が引いていく。

「……だ……。に、末の婚約式が……キャンセルされてる……」

「なんですって!?」

母が叫んだ。

「あの子、本気なの……? どこへく気よ! 仕事だってだって、ここにあるのに逃げられるはずがないでしょう!」

その、リビングの固定話がけたたましく鳴り響いた。母が駆け寄り、受話器を引ったくるように取る。

「はい、林です!」

『あ、もしもし。マンション管理会社の者ですが。林織様のお母様でしょうか。本午、織様がご退の続きを完されまして、駐の解約とサブキーの返還が確認できましたので、保証様にご報をといまして……』

「退!? き先は!? あの子はどこへったんですか!?」

『いえ……き先までは伺っておりませんが……』

通話が切れると、修平は狂ったようにをびし、織の勤め先である本社オフィスへとをらせた。 だが、受付に駆け込んだ修平を待っていたのは、夜警備員と残業をしていた事部の社員のたい線だった。

「林織さんですか? 彼女は昨でこちらの業務の引き継ぎを完全に完されましたよ。

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