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"「部屋はどこでも同じ」と1800万奪った息子の妻" 第11話

『俺たちのだとえばいい』 『どうせ母さんの遺産になるなんだから、今使ったって同じだ』

子さんが叫んでいたあの醜い言葉は、息子の本音そのものだったのだ。

だから健は、私に契約を見せようとしなかった。 登記の話を持ちすたびに、鳴り散らして話を逸らしていたのだ。 母親をリビングのパイプベッドに転がし、納戸に追いやり、政婦のようにこき使っていれば、自分たちの優雅な活が維持できると、そうを括っていたのだ。

「……あの子は」

私のから漏れたのは、自分でも驚くほどく、たい掠れ声だった。

「あの子は、最初から私を喰い物にするつもりだったのね」

「千代さん……」

「先。けは切いりません」

私は顔をげた。 頬を伝う涙は、もう滴もなかった。 瞳の奥で、息子に注いできたという名のが、音をてて酷な氷へと凍りついていくのをじていた。

「健にも、美さんにも、そしてあの母親にも。関わったすべてに、法な責任を背負わせてください。円も、まけません」

そのの夕方。 私の借りたアパートのに、台のタクシーが荒々しく止まった。

りてきたのは、健だった。 仕ての良いはずのスーツは皺だらけで、ネクタイは曲がり、髪はボサボサに乱れていた。 まるで何かに追われている者のような形相で、アパートの階段を駆けがってくる。

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ドンドン! ドンドン!

普請のドアが、壊れそうなほどの音をてて叩かれた。

「母さん! けてくれ! 母さん! 話を聞いてくれよ!」

所迷惑など微も気にしていない、周りが見えなくなったの声。 私は静かにちがり、玄関へ向かった。

だが、ドアを全にはしなかった。 内側の属製ドアチェーンをしっかりと掛けたまま、隙をセンチだけけた。

暗がりのに、血った息子の目が浮かびがった。

「母さん……! なんで話にないんだよ! 弁護士からが来たぞ! 俺のカードの細まで調べげて……あんなの、美が勝にやったことなんだよ! 俺はらなかったんだ!」

隙から漏れる息子の息は、酒の匂いが混じっていた。 自己保のためだけの、見苦しい言い訳。

「らなかった?」

私は静かに言った。 その声のたさに、息子はビクッと肩を揺らした。

「毎届くカードの利用細を見ても、残が勝に減っていないことに疑問を持たなかったの? 自分の取り以のがどこから補填されていたのか、あんたが分からないはずがないでしょう」

「それは……美がうまくやりくりしてくれてるとってて……!」

「私のを売ったよ」

息子の言葉を、私は容赦なく遮った。

「あんたのお父さんと私が、、爪にを灯すようにして守ってきたよ。あんたを学まですために、お父さんがどれだけ残業したかってる? 私がスーパーの特売を回って、どれだけ銭を貯めてきたかってる?」

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息子は息を呑み、線を泳がせた。

「あんたはそれを、自分の見栄のための計やゴルフに消したのよ。美さんの弟の借と緒にね。……あんた、自分の母親の骨を齧ってきていたのと同じよ」

「母さん、頼むよ……!」

健がチェーンの隙からを差し込もうとしてきた。 私は歩がり、そのをややかに見ろした。

「美とはもう終わりだよ! あいつ、実に逃げ帰りやがったんだ!」

息子は狂ったように捲してた。

あの、居が解約になった、息子たちのでも凄まじい獄絵図が繰り広げられたらしい。

美さんは母親の子さんに「あんたが亮太におを渡せって言ったからでしょ!」と泣きついた。 だが子さんはのひらを返し、 『あんたが健さんをうまく丸め込めないのが悪いのよ! 亮太の会社が倒産したら、全部あんたのせいよ! 姉のくせに役たずね!』 と娘を罵倒したという。

さらに、弟の亮太さんはすでに自己破産の申してを弁護士に依頼しており、美さんからの着信を拒否。 『切れとしてもらっただ。返す約束なんて類にしてない』とき直っているという。

実のためにすべてを捧げ、夫を裏切り、姑を追いした美さんは、その実の母親と弟から、真っ先にゴミのように切り捨てられたのだ。

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