みかん小説
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"鍵をかけた部屋で、誰かがシャワーを浴びている" 第17話

こちらへどうぞ」

案内されたのは、階の奥にあるさな事聴取だった。 パイプ子に腰をろすと、佐伯刑事が元のファイルをめくりながらをいた。

「昨夜、宮澤由佳の取り調べをいました。彼女は田島から依頼されて証拠隠滅を図ったこと、あなたの部に無断で侵入し、荷物を隠していたことを概ね認めました。先ほど、証拠隠滅の容疑で通常逮捕の続きに入りました」

逮捕。 その文字が、ので乾いた音をてて響いた。 、板の畳で緒に物の鍋をつつき、将来のを語りっていたあの由佳が、錠をかけられたのだ。

「……そうですか」 それ以の言葉がなかった。

「それでですね、梨さん」佐伯刑事はし声を落とした。「実は今、被害者の里奈さんも、ご族に付き添われて署に来られています。追加の調作成のためですが……彼女のほうから、もし能であれば、荷物を見つけて届けてくださったあなたに直接お礼を言いたいと申しがありまして」

「私に……ですか?」

「もちろん、無理にとは言いません。事件の当事者同士ですし、精神なご負担もあるでしょうから」

私はし考えた。 会うべきなのか、会わないべきなのか。 だが、私の部を汚し、私の常を破壊したあの血塗られたエプロンの持ち主がどんななのか、確かめなければならないような気がした。

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由佳が「たかが数万のために」踏みにじった相の顔を、見ておかなければならないと。

「……会います」

佐伯刑事に案内され、廊の向かい側にある被害者面談のドアのにった。 ノックをしてドアをける。

部のには、初老の女性と、パイプ子に浅く腰掛けた若い女性がいた。

里奈さんだった。 歳。柄で、華奢な体つきをしていた。 彼女の部には、痛々しいほど幾にもい包帯が巻かれていた。側の額からこめかみにかけて、ガーゼの隙から黒い糸で縫された々しい傷跡が覗いている。目の周囲はひどくに腫れがり、線がおぼつかない様子だった。

私が入すると、彼女は母親のを借りながら、ゆっくりとちがろうとした。

「あ、座ったままで……たないでください」 私が慌てて制止すると、さんは々とをげた。包帯の巻かれたさなが、胸元まで折れ曲がる。

「梨さん……ですね。お聞きしました」

掠れた、か細い声だった。言葉を発するだけでも、蓋骨に響くような痛みを堪えているのが分かった。

「あの……本当に、ありがとうございました。私のエプロンと、私物を……警察に届けてくださって」

「いいえ……私は、自分のに隠されていたのを見つけて、当たりのことをしただけですから」

「当たりのことじゃ、ありません」

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隣にっていた母親が、涙を浮かべながらを挟んだ。 「あの田島という男は、娘が自分で転んだんだと警察に嘘をついて……おの防犯カメラのデータも消して、娘が流した血のついたも全部捨てって、なかったことにしようとしていたんです。もしあのエプロンがてこなかったら、娘の怪は事故として処理されて、あんなひどい男が何の罪にも問われないところでした」

さんは、膝のでぎゅっと拳を握りしめていた。爪がくなるほどく。

「私……サロンで、半もお料をもらえていなかったんです」 さんはを見つめたまま、絞りすように語り始めた。 「田島オーナーは、来には払う、今は売がりないって嘘ばかりで……私、賃も払えなくなって、親におを借りて暮らしていました。あの夜、もう限界だから辞めさせてください、お料を精算してくださいって頼んだら……オーナーが急に鳴りして」

彼女の体が、微かに震え始めた。

「『おなんかが所で通用するとうのか』『恩らずのクズが』って……机のにあったガラスの加湿器を振りげて……私、逃げようとしたんですけど、髪を掴まれて、に引き倒されて……何度も、を……」

母親がさんの肩を抱き寄せ、さんはさくしゃくりげた。

「血がたくさんて、界が真っ赤になって……痛くて、怖くて……気がついたら、病院の集治療でした。

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