"鍵をかけた部屋で、誰かがシャワーを浴びている" 第14話
部にを呼ぶこともないし、掃除だって週末しかしない。洗面台のの引きしなんて、何もけてないの、ってたからよ。あそこに入れておけば、誰にも見つからない。警察だって、あんたの部を捜索するわけがないじゃない!」
私の平穏な活、私の真面目さ、私の活習慣。 そのすべてが、あいつにとって「都のいい犯罪の隠れ蓑」として値踏みされ、利用されていたのだ。 親友として接していた々の会話の裏で、あいつは私の活パターンを酷に分析し、全な保管所として私の部を計算していた。
全の毛穴から汗が噴きした。 目のにいるき物が、完全に以の異質な化け物に見えた。
「もう……本当に、顔も見たくない」 私は震える声で告げ、背を向けてエントランスのオートロックの操作パネルへ向かった。
「待って! 紗織、待ってよ!」 由佳が背からすがりついてきた。コートの裾を引っ張られ、体がよろめく。 振り返ると、由佳は再び涙を流し、懇願するような表を作っていた。その表の切り替えのさに、背筋が凍る。
「お願い、紗織……助けて。私、警察に捕まりたくないの。科がついたら、もうきていけないよ……」
「自業自得よ」
「お願い! 警察に言って! あの荷物は、私が紗織に頼んで『に置かせてもらっていた私物』だって! 紗織が預かることを承諾してたって言ってくれれば、法侵入にも証拠隠滅の共謀にもならないの! ただの荷物の預かり違いだって言えば済むのよ!」
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を疑った。
「……正気なの?」
「嘘をつくだけでいいの! 紗織が『いいよって言ったのを忘れてた』って、警察に言証言してくれればいいの! それだけで私は助かるの! ねえ、の友達でしょ!? 昔、緒に暮らしてた仲じゃない! それくらい、助けてくれたっていいでしょ!?」
この女は、まだ理解していないのだ。 自分が何を犯したのかを。 の活を踏みにじり、犯罪のを塗りたくり、そのさらに、私に偽証をさせて警察の共犯者に仕てげようとしている。
どこまでも、どこまでも、私を代わりの盾として消費することしか考えていない。
「……お断りよ」 私は彼女の指を本ずつ、力任せに引き剥がした。 「絶対に言わない。私は事実を全部、警察に話す。あなたの罪は、あなたがで背負いなさい」
由佳のがれた。 彼女は面に膝をつき、呆然と私を見げた。 そして、その顔からすべての表が抜け落ちた。
「……そう」
ちがった由佳の調は、気なほど平坦だった。 彼女は乱れた髪を乱暴ににかけ、ポケットにを突っ込むと、私をややかに見ろした。
「あんた、自分が完全に被害者面できるとってるんでしょ」
「何よ」
「私ね、から送らせたのよ」
由佳はの端を持ちげ、笑いを浮かべた。
「田島さんから荷物を預かったとき、から直接持ちすと怪しまれるからって、宅配便を使ったの。
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品名は『タオル類』にしてね。そのときの伝票、どこ宛にしたとう?」
臓が、ドクンと嫌な音をててねた。
「……何をしたの」
「ここよ」 由佳は顎で、私のマンションの建物を指した。 「京都練馬区、このマンションの〇号。宛名は『宮澤由佳(梨紗織方)』。配達員には、票が入ったら私がポストから回収するはずにしてたけど……先週、個だけ、受け取り損ねたのよね」
全の血液が、急速に元へ抜け落ちていく覚があった。
「あんたのポスト、見てみなよ。票、入ってるんじゃない? それとも、もう宅配ボックスに入ってるかしら」 由佳は歩、ずさりをしながら、囁くように言った。
「私の名だけじゃない。あんたの名と、あんたの所が、あのサロンの配送記録と、宅配業者の端末にしっかり残ってるのよ。田島さんが警察に何て言うとう? 『宮澤が梨という女のに証拠を送って隠した。は最初からグルだった』って言われたら、あんた、自分が無関係だってどうやって証するの?」
「あんた……!」
「私はもう終わりかもしれないけどさ」 由佳は踵を返し、のへ歩きした。 灯の届かないの暗がりに消える直、彼女は振り返り、最にこう言い捨てた。
「あんたの常も、もう元には戻らないよ。