"「2階は貸さない」と告げた母と、解約済みの息子夫婦" 第10話
2階を見に来た
翌週、私はチラシにかれた民団体へ話をかけた。
話にた女性は、落ち着いた調で話を聞いてくれた。
「学さんとまいを分けう相談をしたいんですが」
私はの所と、空いている部のことを説した。
担当の女性は、自宅の状況や私の希望をいくつか尋ねた。
「お部は2階なんですね」
「はい。2つあります」
「そのうち、学さんへ貸すことを考えているのは?」
「夫の斎だった方です」
「なるほど。まずは現を拝見して、活線や設備を確認させていただく形になります」
私はし緊張した。
「私でも、丈夫でしょうか」
担当者は答えた。
「お話を聞いてから判断しましょう。無理にめる必はありません」
数、担当のさんが来てくれた。
50代くらいの女性だった。
玄関で名刺を交換した、のを案内した。
「こちらが台所です」
「お呂とお洗いは1階ですね」
「はい」
「2階へがるには、この階段を通るんですね」
さんはすりを確かめ、階段の幅や照を見た。
その、修の斎へ入った。
「るいお部ですね」
私は窓をけた。
「側に窓があります」
さんは机と本棚を見た。
「具をどの程度残すか、考える必がありますね」
私はうなずいた。
「片づけるつもりです」
さんは、部の写真を撮るに私の承を求めた。
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必な範囲だけ撮し、私物の類などは写さないようにしてくれた。
私はその対応にした。
1階へ戻ると、さんが事な説をした。
「最初にお伝えしておきたいのは、学さんは介護や事をするために入居するわけではない、ということです」
私はうなずいた。
「分かっています」
「同じ根ので暮らすことで、の気配をじられるはあるかもしれません。ただ、夜の急病に必ず対応してもらえるわけではありません」
私は正直に答えた。
「そこがし配だったんです」
さんは続けた。
「ですから、緊急連絡先や見守りについては、別の方法もえておいた方がよいといます」
私は区役所でもらったパンフレットを見せた。
「ちょうど、こちらも調べていました」
さんはうなずいた。
「それはよかったです」
そして、もう1つ尋ねた。
「息子さんは、部を貸すことについてごじですか?」
私はし黙った。
「まだ、詳しくは話していません」
「ご族と同居の話があるなら、先に理しておいた方がよいでしょうね」
私はうなずいた。
息子に断って、をまわせる。
そう聞けば、隆之は面くないかもしれない。
でも、私はこれから先の暮らしを、自分で考え始めていた。
そのの夜、私は隆之へ話した。
「2階の部のことで、話しておきたいことがあるの」
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隆之はし警戒した声になった。
「何?」
「学さんに1部貸すことを考えているの」
話の向こうが静かになった。
しばらくして、隆之が言った。
「……母さんのだから、母さんが決めることだけど」
私は待った。
隆之は続けた。
「俺たちには貸せないのに、らないには貸すんだな」
私は静かに答えた。
「まだ決めたわけじゃないわ。どんな暮らしになるか、相談しているところよ」
隆之はため息をついた。
「何かあったら困るだろ」
私はうなずいた。
「そうね。だからこそ、条件を確かめてから決めるつもりなの」
隆之はそれ以何も言わなかった。
話を切った、私はさんが置いていった資料を読み返した。
族だから。
だから。
それだけで決めてはいけない。
切なのは、互いに何を約束し、どこまで責任を持つのかを確かめることだとった。