みかん小説
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"「2階は貸さない」と告げた母と、解約済みの息子夫婦" 第2話

父さんが建てた

私の名は藤原澄。72歳になる。

夫の修をくしてから4、京都京区の宅にある2階建てのでひとり暮らしをしている。

を建てたのは30ほどだった。

修は元の印刷会社で働いていた。定まで勤めげ、退職は読と庭の入れを楽しんでいた。

のローンは完済している。

夫がくなった、相続について必な続きを済ませ、と建物は私の名義になった。

2階には2部ある。

階段をがってが、修の斎だった部。

が、隆之が子供の頃に使っていた部だ。

今はどちらも、普段は使っていない。

々窓をけ、掃除をかけ、を通す。

修の部には本棚が残っている。

歴史説。

京都の古い図。

寺社建築に関する本。

退職してから読んだ本には、気に入った文章の横にさな鉛の線が引いてあった。

私には、その線を消すことができない。

隆之の部には、昔使っていた机が残っている。

引きしをけると、修学旅で買ったキーホルダーや、代の写真がてくる。

どちらも、何もない部ではなかった。

それでも、族以のから見れば空き部なのだろう。

常の私は、1階だけで暮らしている。

朝6半に起き、台所の窓をける。

気のいいは鴨川沿いを歩く。

所の友、佳代さんと待ちわせて、30分ほど川を眺めながら散歩する。

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曜は教。

に2回、町内の集まりにも顔をす。

最は、図館で借りた本を読むが楽しみになっていた。

ひとり暮らしは、寂しいことばかりではない。

朝を何にべてもいい。

夕飯を簡単に済ませてもいい。

誰にも慮せず、好きなに眠れる。

ただ、夜の戸を閉めただけは、が急に広くじることがあった。

修が座っていた所に、誰もいない。

階段のから音も聞こえない。

そういうには、誰かが同じにいてくれたらとう。

今のお盆、息子夫婦が帰ってきた、私はついにした。

「ひとりだと、このは広すぎるわね」

隆之はその、何も言わなかった。

美穂さんだけが2階を見げた。

私は気づかなかった。

あの何気ない言葉が、息子夫婦のでは、いつのにか同居の許に変わっていたことに。

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