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"百日祝いを門前払いされた娘に、24年後届いた祖母の手紙" 第6話

祖母の声はかすかにずっていた。 普段の取り繕った品さをかなぐり捨てて、必に叔母と私のを裂こうとしているのが丸わかりだった。

叔母は怪訝そうに目を細めたが、私の張った表に気づいたのか、握っていたにきゅっと力を込めてきた。

「じゃあ灯ちゃん、またね。体、本当に事にするのよ」

叔母はそう言い残し、祖母に軽く会釈をしてにっていった。 私は祖母の怯えるような線を背に浴びながら、度も振り返らずに駅へと歩いた。

体が刻みに震えていた。 恐怖ではない。 胃の底からせりがってくる、吐き気のようなりだった。

叔母の言った言葉が、ので狂ったようにリフレインする。

――『私学に入学できた、お祝いを修司さんに託したのよ』 ――『親戚同から灯ちゃんへ特別支援を渡す段取りになってるから』

私はスマートフォンを取りし、先ほど別れ際に叔母とこっそり交換した連絡先へ、迷わずメッセージを送った。

『先ほどのお話、どうしても詳しく伺いたいです。今からしだけおいただけないでしょうか』

数分、い返信があった。

『駅の喫茶にいるわ。奥の席に座っているから』

純喫茶の湿った空気の、アイスティーの氷が溶けてカランと鳴った。

向かいに座る叔母――節子さんは、ハンドバッグから使い古された革の計簿と、数枚のの振込控えを取りしてテーブルに並べた。

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「……これよ」

差しされた控えの用に、目が吸い寄せられた。 額の欄には、はっきりと印字されている。

『〇〇、〇〇〇円』

振込先は、父――佐久修司の個座。 付は、私が歳になるの、。 まさに学を卒業し、学へと学する直のタイミングだった。

「修司さんから相談されたのよ」

叔母は声をひそめ、苦々しそうに眉を押さえた。

「灯ちゃんが難関の私学に受かったけれど、美紀さんの稼ぎだけじゃ入学がどうしてもりないって。修司さんも『父親としてなんとか面したいが、今の庭もあって限界がある。親族として力を貸してくれないか』ってをげてきてね」

「……母は、円も受け取っていません」

私の乾いた声に、叔母は目を見いた。

「え……?」

「私、私なんて受験すらしていません。学も学も、ずっと区の公学でした。制もおがりを着て、母がの夜勤を増やして費や教材費を払ってくれていたんです」

叔母の顔から、さーっと血の気が引いていった。 唇をわななかせ、テーブルのの振込控えを凝している。

「そんな……。だって、修司さんは……『美紀さんはっ張りだから、親戚からのだとったら受け取らない。だから俺が直接、学費の納付を預かって振り込んでやるんだ』って……」

「全部、嘘です」

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喉の奥が張り裂けそうだった。 万円。 当の母が、どれだけ血のにじむいをして働いても、数ヶ分にしかならないだ。 それを、あの男は私の名を使って、いとも簡単に親戚から巻きげていた。

「叔母様、もうつ聞かせてください」

私はを乗りし、叔母の瞳をまっすぐに見つめた。

「さっき言っていた『特別支援』って、何ですか? 私が何の治療をしているって、父は言っているんですか?」

叔母は息を呑み、怯えたように線を泳がせた。

「それは……修司さんから、絶対にするなって止めされていて……」

「教えてください! 私は病気なんかじゃありません! すら使わずに毎フルタイムで働いています!」

私の必の剣幕に、叔母は肩をさくねさせた。 やがて観したように、声を震わせながらをいた。

「……悪性リンパ腫よ」

……は?

「修司さんが先、親戚の何かに連絡してきたの。灯ちゃんがい血液のがんを患って、休職して自費の額な免疫療法を受けなきゃいけないって。お母さんの貯も底をついて、このままじゃ治療が続けられないからって……」

目のが真っ暗になった。 自分の臓が、元で警鐘のように激しく鳴り響いている。

悪性リンパ腫。 休職。 額な自費治療。

「目標額は、百万円だって言ってたわ。修司さんが『お袋のの祝いの席で、親族からの支援として灯にサプライズで渡してやりたい。

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