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"十二年育てた姪に「人生を奪われた」と告発された" 第13話

無責任な悪が、今度は結自へとを剥いていた。 指先がたくなる。 あの子がで、この画面を見つめているのだとうと、胸が締め付けられるように痛かった。 「丈夫?」とメッセージを打ちかけ、いとどまった。

これは、あの子が自分で背負うと決めた責任だ。 私が先回りして庇い、守るふりをして囲い込むことは、もう度としてはいけない。

数、姉からもいメッセージが届いた。 『メディアへの企画は正式に取りげました。違約の件も含め、こちらで処理します。これ以、私に関わらないで』

姉からの最の言葉だった。 、毎律儀に振り込まれていた仕送りの名義。 妹に子どもを押し付け、都会でき延びるための言い訳を買い続けた姉との関係は、このいテキストであっけなく途絶えた。

の連休がけた、池袋の公証役のくにある喫茶で、私と結は会った。

結は、学の協で買ったという物のリクルートバッグを抱えていた。 そのから取りされたのは、あの真しい通帳だった。 百万千円の残が印字された、埼玉りそなの座。

「これ、受け取ったよ」 結の声は、落ち着いていた。 「期の学費はもう払ってあるから、残りの百万円から、暮らしの初期費用をさせてもらうね」

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「……部、見つかったの?」

「うん。板の、築のアパート。畳半のワンルームで、呂なし。共同シャワーだけど、賃は万千円」 結は、産の控えのをテーブルに置いた。 「保証会社、審査通ったよ。学の学支援窓で紹介してもらった、学専の産だったから。お母さんにも、連絡して課税証だけは郵送してもらった。学費の分は、お母さんが毎決まった額を振り込むって公正証にサインしてくれたから」

「……玲子が?」

「私が頼んだの。『はいらないから、親としての法な義務だけ果たして』って。そしたら、あの、サインしてくれた」

歳になったあの子は、私のらないところで、確実にになっていた。 親のを乞うことも、の嘘に絶望して泣き崩れることもやめ、徹な契約として自分の活を組みてていた。

「これ、私の連絡先と、しい所」 メモ用が枚、滑り込んできたた。 板区の所と、アパートの部番号。

「鍵は?」 わず、喉からこぼれた言葉だった。 昔の癖で、何かあったのために、私が持っておくべきだという傲がをもたげる。

結は、静かに首を横に振った。

「鍵は、誰にも渡さない。おばさんにも、お母さんにも」 迷いのない瞳だった。 「私の部だから。私が自分で鍵をけて、自分で閉める」

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臓の奥が、ちくりと痛んだ。 だが、その痛みは、どこか清々しかった。

「そうね。それがいいわ」 私は頷いた。 「体調を崩したは、連絡しなさい。薬くらいは送るから」

「うん。……ありがとう」

結は席をち、伝票をに取った。 「私の分は払うから」 「いいのよ、それくらい」 「ダメ。今からは、全部自分で払うって決めたの」

千円札を枚テーブルに置き、あの子は度だけくをげた。 喫茶のドアベルがカランと鳴り、初のるい差しのへと、結の背が溶けていった。 振り向くことは、度もなかった。

川越の自宅に戻り、私は居の真んにった。

静かだった。 かつては、この静けさが耐え難い恐怖だった。 結がいなくなれば、私のには何も残らないとい込んでいた。 だからを隠し、嘘をつき、あの子の翼を折り続けた。

私は押し入れをけ、段ボール箱を引っ張りした。 結が学の頃に使っていたランドセル。 部活のクラリネットのリードケース。 の制の余り布。

ゴミ袋をつ用し、械に仕分けを始めた。 いを捨てるためではない。 ここを、あの子の過の収容所にしておくのをやめるためだ。

翌週、私は宮にあるデザイン専学の夜コースへ願をした。 印刷会社で事務員をしながら、ずっと興のあったDTPと彩レイアウトの講習。

結が学に入った頃、度は申し込もうとして、「夕飯の支度がにわなくなるから」と諦めた講習だった。

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