"十二年育てた姪に「人生を奪われた」と告発された" 第7話
の内容が、目に入った。
『甲(瀬玲子)と乙(野紗)は、にわたる野結の養育環境について、相互のに基づき適切に分担がわれていたことを確認し、今、本件に関してSNS等への投稿および第者へのをわないことを約する』
「それを……あの子、破り捨てたのよ」 母は爪を噛みながら、リビングを歩き回った。 「『おで結のを買い取る気か』って。自分だって、毎の仕送りを当てにして活してたくせに! あの子が川越で抱え込んでる教育資だって、怪しいものよ。私の仕送り、絶対着してるに決まってるわ!」
「お母さん、もうやめて」
「やめないわよ! あの子は昔からそうなの! 妹のくせに、いつも私をから目線で見して、母親面して! 結、あなたからも言ってやりなさい。通帳を全部寄こせって。あの子があなたを使っていくら貯め込んだか、黒つけなきゃ気が済まないわ!」
が痛かった。 母の叫び声が、部の壁に反響して、蓋骨を直接削るように響く。
これが、私が憧れていた「本当のお母さん」だったのか。 綺麗なを着て、私を縛り付けない、理解のある母親。 その仮面のにあったのは、体裁を守るためなら娘のの事実すらで塗り替えようとする、醜い執着だった。
私は部に戻り、内側から鍵をかけた。 暗ので、ベッドのに膝を抱えて座った。
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スマートフォンを握りしめる。 Threadsの画面をく。
私の投稿には、まだ見らぬたちからの応援コメントがつき続けていた。 『お母さんと暮らせて本当によかったですね』 『毒おばから逃げ切れておめでとう』
画面のが、網膜を焼くように痛かった。 私は、消ボタンに指を置いた。 けれど、消すことができなかった。 これを消してしまったら、私のは、体どこへけばいいのか。 誰を憎めば、私は息をしていいのか、分からなかった。
の朝。 学へ向かうため、マンションのエントランスにりた、管理から通の郵便物を渡された。
簡易留。 差は、川越の野紗。 叔母の、あのし角張った、真面目な跡だった。
い茶封筒。 臓が嫌な音をててねる。 また、言い訳のだろうか。 それとも、母に百万円を突き返したことへの当てつけだろうか。
駅のホームのベンチに座り、震える指で封筒の端を破った。 からてきたのは、ではなかった。
冊の、真しい通帳。 埼玉りそなの文字。 座名義の欄に、私の名が印字されていた。 『野結』
そして、何枚ものレシートの束をホチキスで留めた、分いクリアファイル。
通帳をいた。 表の裏に、叔母の付箋が貼られていた。
『結へ。 あなたが歳になったので、名義変更の続きを済ませました。
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この座は、あなたのものです』
数字の列を追った。 最初の印字は、。私が歳の。 残の数字が、毎、確実に増えていた。
母からの仕送りのうち、活費の実費を除いた残りが、毎きっちり万千円ずつ、この積座に移されていた。 それだけではなかった。
印字を遡る。 歳の。 母が再婚したあの。 母からの仕送りが数ヶ、途絶えていた期があった。 その期、振込元の欄には、別の文字が刻まれていた。
『オノ サワ』 万円。 『オノ サワ』 万円。
叔母の料から、直接引き落とされた記録だった。 受験の期講習代。 クラリネットの修理代。 学の入学として振り込まれた、まとまった額。
最終の残。 『¥1,824,000-』
百万千円。
ファイルのをめくった。 学の期授業料の振込受領のコピー。 すでにこの座から、万円が学に直接納付されていた。 領収の横に、叔母のさなメモが添えられていた。
『残りの百万円は、あなたの通学定期代と教科代、これからの活のために使いなさい。 玲子さんから預かったおと、私がした分です。 誰に慮する必もありません。 何に使ったか、私に報告する必もありません』
涙が、滴、通帳ののに落ちた。 がわずかに波打つ。
叔母は、私のを円も着していなかった。
それどころか、印刷会社の事務員の、取り万円にも満たない料から、を削るようにしてこの座におを積みてていた。