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"十二年育てた姪に「人生を奪われた」と告発された" 第2話

あなたは何をしてたの? 半に度、気が向いたにいを送りつけてくるだけだったじゃない」

「おの話をする気?」 姉の声が、氷のようにくなった。 バッグのから、い革のファイルを取りし、テーブルのに叩きつける。 乾いた音がカフェのテラスに響いた。

「見てみなさいよ。、度でも振り込みを止めたことがあった?」

かれた通帳のコピー。 埼玉りそなの私の座に、毎、きっかり入されていた記録。 万円。結が学に入ってからは、万円。 の入学がたには、万円。

「私はね、結を捨てたんじゃない。川越のあなたに預けていただけよ。京でシングルマザーが美容業界でき残るために、どれだけをすすったか、あなたに分かる? 活基盤をえて、いつか迎えにくために必で働いて、仕送りも度も欠かさなかった」

「迎えにく?」 私の声が震えた。 「度だって具体に言わなかったじゃない! 結の卒業式も、部活の最の会も、仕事があるからって来なかった。あの子がどれだけ玄関で待ってたか、らないくせに!」

「言ったわよ!」 姉がを乗りした。 細い指先が、テーブルをく叩く。 周囲の客が、怪訝そうにこちらを見る。 だが姉は、気にも留めない。

「歳のよ。私はしいマンションを借りて、結の部を用した。

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『休みにおいで、そのまま京の学に転しよう』って、あの子に直接LINEしたわ。も送った。プレゼントも送った!」

臓が、たいに沈んでいく。

「でも、返ってきたのは何だったとう?」 姉はスマートフォンを取りし、画面を私の顔のに突きつけた。 のスクショ。

『ママのにはきたくない。川越の友達とれたくない。今の活を邪魔しないで』

く、突き放すような文面。 送信元は、確かに結のLINEアカウントだった。

「これを見て、私がどれだけ絶望したか。あの子はもう、妹に完全に懐いてしまって、私を母親ともっていないんだって諦めるしかなかった。……でも違ったのよね」 姉の唇が、嘲るように歪む。

「結が先、私のに来てから言ったのよ。『そんなLINE、送った覚えはない』って」

界が歪んだ。 息ができない。 姉の突き刺すような線から、目を逸らすことができなかった。

その文面を打ったときの記憶が、鮮に蘇る。 の、蒸し暑いの夕暮れ。 川越の居に置かれた、族共用の古いiPad。 画面にった、姉からのメッセージ。 『結、京においで。もうママと緒に暮らせるよ』

その文字を見た瞬、全の血が逆流した。 ……冗談じゃない。 歳から塩にかけて育てて、やっと反抗期を乗り越えようとしているあの子を、今さら京の綺麗なマンションに奪われてたまるか。

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私は震える指で、結のアカウントのまま文字を打ち込み、送信し、トーク履歴を消した。

あれは、私の言葉だった。

「何も言えないの?」 姉のたい声が、からってくる。 「あなた、自分の寂しさを埋めるために、の子どもを囲い込んでただけじゃないの」

の子ども。 、私の命のをすべて注ぎ込んできたが、瞬で「の子ども」という言葉に切り捨てられる。 言い返すべき言葉はほどあったはずなのに、声帯が固まって、音にならなかった。

川越の自宅に戻ったのは、夜のを過ぎていた。 玄関をけても、かりはつかない。 「おかえり」という声も、制の擦れる音も、台所から漂う麦茶の匂いもない。 ただ、古い特の、湿った畳の匂いだけが充満していた。

居の気をつけ、押し入れの袋から、分いファイルをろした。 分の計簿。 ノートの端は垢で黒ずみ、角が擦り切れている。

私は鉛を握り、ノートをめくった。 歳の。 制代、履き、通学。 歳の。 喘息の吸入器のレンタル料、アレルギー対応の寝具。 歳の。 吹奏楽部の征費、クラリネットのメンテナンス代。 歳の。 受験のための個別指導塾、季節講習代、模試の検定料。

姉から振り込まれたは、確かに活を助けていた。 けれど、子どもを育てるということは、座の数字をからへかすことではない。

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