"娘を救った担任に、娘が叫んだ「信じるな」" 第9話
「林さんのところ、お父さんノイローゼになって引っ越したんでしょう? そんなの、先に狂わされたようなものじゃない! 学はこれをっててもみ消そうとしてるの?」
「ええ。今朝、教に突きつけましたけど、払いでした」
私はを乗りし、すがるようないでを見つめた。
「来週、PTAの臨総会があるでしょう? そので、この問題を議題として取りげてもらえませんか? 保護者たちの正式な声として追及すれば、学も調査委員会をちげざるを得なくなるはずです」
は顔を見わせた。 瞬の躊躇。 だが、正義のい渡辺さんが力く頷いてくれた。
「分かったわ。私たちからの役員にも根回ししてみる。こんなの、絶対に許しちゃいけないわよ」
「ありがとう……本当にありがとう」
私は何度もをげた。 胸の奥のたい塊が、しだけ溶けていくような気がした。
これで、藤原先の嘘を暴ける。 学に逃げを塞がれても、側から崩していけばいい。 娘が背負わされた呪いを、私が解いてみせる。
私は、自分のがもたらす結末を、何つ像できていなかった。 正義という名の盲目が、どれほど残酷な刃となってに突き刺さるのかを、何つ分かっていなかったのだ。
夜。 リビングのソファで、私はようやく浅い眠りから目を覚ました。
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テレビからは、夜の静かなニュース番組の音が流れている。 結は部で眠っているようだった。
テーブルののスマートフォンが、チカチカと青い通ランプを点滅させていた。
何気なく画面をタップする。 その瞬、私の目は見かれた。
メッセージアプリの通件数が、件を超えていた。
……え? 何これ?
震える指でアプリをく。 PTAのグループチャットではない。 域の学に通う保護者の報交換用オープンチャット、そして私の個アカウント宛てに、狂ったような数のメッセージが崩れ込んできていた。
『さん、これ本当なんですか!?』 『Twitterで変なことになってますよ! すぐ見てください!』 『どうしてこんなものをネットに流したんですか!?』
臓が、嫌な音をてて鐘を打つ。 Twitter——現Xのアプリをちげ、検索バーに学の名を入力した。
画面が更された瞬。 私の界が、真っ赤に染まった。
『【激震】〇〇学のいじめ隠蔽事件、展。担任のF原が主犯徒に偽証を指示していた証拠メモが流wwww』
添付されていた画像。 それは、昼、私が渡辺さんと佐藤さんに見せた、あの黄い付箋のコピーだった。 スマートフォンのカメラで雑に撮され、コントラストを調されたその画像が、千回以リツイートされていた。
血の気が引いていく。
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指先が、ガタガタと音をてて震える。
渡辺さんたちじゃない。彼女たちが直接ネットに晒すはずがない。 だが、彼女たちが「根回し」のためにの保護者に転送した画像が、誰かのによってネットのへ放流されたのだ。
悪はそれだけでは終わらなかった。
スレッドの返信欄には、ネット特の無責任な特定と悪が、毒々しい汚のように渦巻いていた。
『担任もクズだが、これ売った徒も共犯だろ』 『リークしたの誰? 体育館で叫んだ徒Tだろ? 親がシングルマザーの』 『ていうか半の被害者ってBだよね? かわいそうに、また蒸し返されてる』 『待って、Bの流画像、まだ持ってるやついる? URL貼って』 『林も被害者面すんなよ、最初に拡散したのは事実だろ』
「嘘……でしょ……?」
スマホを取り落としそうになる。 伏字にすらなっていない。 さんの名も、紗奈ちゃんの名も、そして結の名も、過の傷ごと完全に暴かれていた。
学の保を暴くための証拠が、子供たちのプライバシーを再び解体し、ネットの玩具として差しす餌になっていた。
「お母さん!!!!!」
絶叫とともに、廊のドアが蹴破るようにいた。
結だった。 スマートフォンを握りしめた娘は、まるで親の仇を見るような、恐ろしい目で私を睨みつけていた。 その首は激しく震え、顔は蒼を通り越して気に変している。
「お母さん、何したの……!? 何したのよこれ!!」
「結、違うの、お母さんはそんなつもりじゃ——」