"追放された妻と「離婚しないで」と泣く愛人" 第7話
婚姻関係が継続していても、別居の実態があり、監護権が母親側にあることが証できれば、当の振込先は母親の単独座に変更できる。
窓の職員は、私が差しした別居の経緯を記した申と、賃貸契約の控えを淡々と確認した。
「ご主の同は得られていますか?」
「得られていません。夫側による貞為および方な追放による別居です。警察への相談実績はありませんが、当の暴言の録音データがあります」
私の迷いのない調に、職員はさく頷き、奥の席へと類を持っていった。
役所をた、私はくのファミリーレストランに入り、分いファイルをテーブルのに広げた。
過分の、の全収支覧表。
直の与振込座。 私の与振込座。 活費用の共通座。
直は取り万円のうち、自分の遣いとして毎万円を抜き、残りの万円を共通座に入れていた。 それだけを見れば、夫として分な責任を果たしているように見える。
だが、現実は違った。
分譲マンションの宅ローン、万千円。 管理費と修繕積、万千円。 費、万千円。 通信費、万千円。
これだけで、直のはほぼ消える。
子供たちの学費、学用品、陽菜の塾代、奏太の絵の具や、々の費、そして義母が「今ちょっと膝が痛くて」
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と請求してくる湿布やタクシー代——そのすべて、毎万から万円の費は、私の与座から自引き落とし、あるいは私の現で補填されていた。
直はらなかったのだ。 自分が「俺が養ってやってる」と踏ん反り返っていた活の、半分以が、私の労働によって支えられていたという事実に。
その、スマホに着信が入った。
直からだった。 度着信拒否にしていたが、今朝、弁護士からの指示でに解除していたのだ。 「相の求を証拠として残すため」に。
通話ボタンを押し、録音アプリを起する。
『おい千恵! やっとたな!』
いきなりの声だった。 駅のホームにいるのか、の通過音が背で響いている。
『お、の座、何したんだよ!』
「何って、何のこと?」
『宅ローンの引き落とし座だよ! なんで残の通が俺のスマホに来るんだよ! 共通座にが入ってねえぞ!』
「当然でしょう」
私は元の計算を見つめながら、ややかに言った。
「先週末で、私の与の自振替を止しましたから」
『……はあ!? お、何勝なことしてんだよ! 来分のローンはどうすんだ!』
「あなたが自分で払うんですよ。あのマンションは、あなたの名義でしょう?」
『ふざけんな! 俺の料だけでローンと管理費払ったら、残りがいくらになるとってんだ! 俺の今の遣いは!? 美優の産院の追加費用だってあるんだぞ!』
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を疑うようなセリフが、平然とスピーカーから流れてくる。
の産費用を払うために、追いした妻の料をあてにする。 この男ののには、恥という概が片たりともしないらしい。
「直さん。よく聞いて」
私はの端を指先でなぞった。
「私はあなたに追いされて、子供たちを連れてをました。んでいないのローンを、なぜ私が払わなければならないの?」
『まだ婚届してねえだろ! 法律はおはまだ俺の妻だ! 夫婦には活を助けう義務があるんだよ! おが払わなくて誰が払うんだ!』
どこかで聞きかじった法律用語を、都よく振りかざしてくる。
「ええ、その通りね。夫婦には互いを扶養する義務があります」
私は呼吸置いた。
「だから、先ほど弁護士の先から、あなた宛てに内容証郵便を発送してもらいました」
話の向こうが、ピタリと静まり返った。
『……内容、証?』
「婚姻費用分担請求です」
『……は? こんいん……何?』
「別居の活費の請求です。算定表に基づき、あなたの収入、私の収入、そして私が監護している子供の養育状況を照らしわせました。あなたの取りから、私と子供たちに対して、毎万千円の婚姻費用を支払う義務が発します」
『な……っ!?』
「支払期は毎末。もし支払いが滞った、直ちに庭裁判所に調および審判の申してをい、あなたの与の差し押さえ続きに入ります。