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"23年尽くした妻の追放✕四十九日の愛人親子" 第12話

「健司さん。私の240万円、今に返しなさい」

座敷の空気が、瞬で凍りついた。

「な、何言ってんだよ、お! 親戚が集まってるで――」

「親戚のだから言ってるのよ!」

理恵の声が、古いを揺らした。

「悠斗に部を作ってやるって嘘をついて、私から巻きげた240万! 子供部の事なんて最初からする気なかったくせに! お義母さんだってそうよ!」

理恵の鋭い指先が、子に向けられた。

「『悠斗ちゃんを連れてくうちにいらっしゃい』って、私にLINEを送ってきたのは誰!? 族になるって言っておいて、私の240万のうち、40万を懐に入れたのは誰なのよ!」

親戚たちの線が、斉に子へと突き刺さった。

「よ、、万……? 子さん、お、このからを受け取ったのか……?」

「ち、違うのよ!」

子は顔を真っ青にして取り乱し、首を激しく横に振った。

「私はらなかったの! 健司が『の修繕の予備費だ』って言って渡してきたから……! 私は万しか受け取ってないわよ! 残りの百万は健司が持ってるはずでしょうが!」

「母さん、余計なこと喋るな!」

夫がちがり、鳴り散らした。 しかし、理恵は歩も引かなかった。

「じゃあ、残りの180万はどこへ消えたのよ!? 業者に円も払ってないじゃない!」

逃げを失い、親戚たちの軽蔑の線に晒された夫の喉から、とうとう理性の切れた声が爆発した。

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「借の返済に使ったんだよ!!」

座敷が、を打ったように静まり返った。

「そうしなきゃ、先週の期に取りてが会社に押し寄せてくる寸だったんだよ! 180万払わなきゃ、俺の首がんでたんだ! 文句あるかよ!」

夫の肩が、激しくしていた。 自分が何をったのか、そのさに気づいた瞬、夫の顔から血の気が引いていった。

誰も、声を発しなかった。

叔父たちは呆れ果て、え切った目で夫を見つめていた。 子は元を押さえたまま、へたり込むように畳にをついている。

180万の借返済。 40万の義母への横流し。 そして、最初からしなかった子供部のリフォーム。

が結託して私を追いすために使った嘘が、当事者たちのから、親族全員の目ので完全に暴かれた瞬だった。

私は、畳に座ったまま、静かにをいた。

「お義母さん。私がまだ婚届に判を押してもいない夜に、あの女のを私の寝に通しましたね。それは、健司さんの企みでしたか?」

子は唇を震わせ、ただを向くことしかできなかった。

夫は髪を掻きむしり、追い詰められた獣のように私を睨みつけた。

「……おだな。全部、おが裏でを引いたんだろ! そこまでして俺を追い詰めて、婚したいのかよ! 等だ、役所にってしてやるよ!」

私は、夫の目をまっすぐに見据えた。

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「ええ。やっと婚のお話ができるのですね。それなら、財産の清算も、持ち物の理も、法律に則ってつ残らず綺麗にしましょう」

婚届が正式に受理されたのは、それから数週のことだった。

夫は「婚さえすれば、恵子に借を背負わせる権利がある」「夫婦だったの負債は折半だ」と最まで喚きてていた。 だが、美の紹介で相談した弁護士を通じて、現実は酷に切り分けられた。

夫が抱えていた380万円の債務は、すべて個でをした古転売の失敗によるもの。 計のための借入れではなく、私自もいかなる連帯保証類にも署名捺印していなかった。 私が残していた23分の計簿と座記録が、活費が私のパート代から賄われていた事実を何より雄弁に証していた。

夫の借は、夫個のものとして確定した。

さらに、あの古い平の。 義父がくなってまだが浅く、遺産分割協議すら成していなかった産だ。 男だからといって夫が単独で相続できるはずもなく、法定相続分に従って義母と夫ので厳密に分けられることになった。 み続けるにしても、誰かが誰かの持分を買い取るか、あるいはを売却して現で分けるしかない。

理恵は弁護士を通じて、交付した240万円の当利得返還請求を正式に通告した。

括での返済などできるはずもなく、夫は今、毎の与から理恵への分割返済と、残る旧債務の返済に追われる契約を結ばされた。

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