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"23年尽くした妻の追放✕四十九日の愛人親子" 第7話

都の悪いことはすべて嫁のせいにし、息子の言うことだけを信じてきた。 その息子が、今、自分を共犯者に仕てげ、代わりにして平然と切り捨てようとしている。

理恵は、その醜い親子のやり取りを、底れぬ嫌悪の差しで見つめていた。

「……最」

理恵は吐き捨てるように呟き、玄関のドアノブにをかけた。

「240万、必ず返してもらうから。円たりとも、あなたたちなんかに渡さない」

ドアが激しい音をてて閉まった。

翌の夕方。 スーパーの駐輪で自転の鍵をけていた私のに、息を切らした理恵がっていた。

コートの襟をて、肩で息をしている。 数、私の寝に入り込み「ベッドが気持ち悪い」と言い放ったときの、勝ち誇ったような面はどこにもなかった。

「……さん」

理恵の声はかすれていた。 私は自転のハンドルを握ったまま、静かに線を向けた。

「何か用ですか」

理恵は唇を噛み締め、悔しさを押し殺すように私を睨みつけた。

「……あなた、ってたんでしょ」

「何をです?」

「あのたちが、あんな腐っただってことよ! 健司さんが借まみれで、お義母さんが息子の顔しか窺ってない寄虫だってこと、23も緒にいたんだから分かってたはずでしょ! なんで、私に言も教えてくれなかったのよ!」

理恵の瞳に、涙が滲んでいた。

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それは反省の涙ではない。 自分が嵌められたことに対する、理尽なりと悔しさの涙だ。

私は、ハンドルから静かにをした。 たいが、のに吹き抜ける。

「私の部に入り込んで、私のベッドを指差して『の使ったやつなんて気持ち悪い』って言った、あなた、私の顔を目でも見ましたか?」

理恵の言葉が喉に詰まった。

「あの夜、私は23尽くしてきたを、何の説もなく追いされたのよ。そのとき、あなたが私のをしでも気にしたことがあった? 自分がに入れるしいと、息子の部のことでがいっぱいだったんじゃないの?」

「そ、それは……健司さんが、もう夫婦関係は完全に破綻してるって言ったから……! お父さんの病があるから婚届をせないだけで、あなたがに執着しててかないんだって、そう聞いたから……!」

「健司さんの言葉を、そのまま信じたのね」

私はさく息を吐いた。

「23、私も同じことを言われたわ」

理恵が目を見いた。

「『今はが苦しいけど、緒に乗り越えてくれたら、将来は絶対に楽をさせてやる』って。健司さんはそう言って私と結婚した。子どもが欲しいと言っても、『今はまだ活が落ち着かないから』と先延ばしにされ、お義父さんが倒れたら『数だけしてくれ』と言われ……気づけば23が過ぎていた」

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夕暮れの駐で、私の声だけが淡々と響いた。

「あのはね、誰かをしてるんじゃないのよ。自分の目のの穴を埋めてくれて、文句を言わずに世話を焼いてくれる都のいいを、順番に入れ替えてるだけ」

理恵の顔から血の気が引いていくのが分かった。 私が語った23の軌跡は、まさにこの数ヶ、健司が理恵に囁いてきた甘い言葉そのものだったからだ。

「で、でも……私には悠斗がいるの!」

理恵はすがるように叫んだ。

「あの子に、ちゃんとした父親と、自分の部を作ってあげたかっただけなのよ! シングルマザーがで子どもを育てるのが、どれだけ変か……!」

「変だからって」

私の声は、自分でも驚くほど徹だった。

「の23を踏み躙って、奪い取っていい理由にはならないわ。あなたに守るべき子どもがいるように、私にだって、守るべき自分のがあったのよ」

理恵は言葉を失い、項垂れた。 握りしめた拳が、刻みに震えている。

私は自転に跨り、ペダルにをかけた。 これ以、この女と話すことは何もない。 同する気も起きなければ、慰める義理もない。

「失礼します」

私がペダルを踏み込もうとした、その瞬だった。

「……健司さん」

背から、掠れた声が聞こえた。 理恵が、俯いたまま呟いていた。

「健司さん、あなたには度も借のことを話さなかったの?」

私はを止めた。 振り返らずに、を見据えたままを澄ませた。

「私ね、健司さんのスマホの通話履歴を見たのよ。

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