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"狂人にされた私と、義母の同じ受診票" 第4話

「隆司に聞いたよ。お、何からないかって。そしたらあの子は何て言ったとう? 『母さんが自分で投資信託に回すって言って同にサインしたじゃないか』って言ったんだ」

私の臓が、鐘のように打ち鳴らされる。

「私はそんなものにサインした覚えはなかった。投資なんてハイリスクなもの、まれてこの方をしたこともない。そう言い張ったら、隆司はひどくしそうな顔をしてね。『母さん、最物忘れがひどいよ。先週も鍵を蔵庫に入れてただろ』って言ってきた」

夫の顔が、ありありと脳裏に浮かんだ。 あの、眉をの字にして、底相を配しているかのように装う、あの表。

「あの子は男の彦……隆司の兄貴にも連絡を入れたよ。『おふくろが最おかしい。自分で定期をかしたのに、俺が盗んだって騒ぎてる』ってね。彦は京で忙しいだ。弟の言うことを鵜呑みにして、私に話で言ってきたよ。『母さん、隆司を困らせるなよ。のせいなんだから、度病院で診てもらえ』って」

義母は自嘲気に笑った。 だが、その瞳には悔し涙が滲んでいた。

「私は連れていかれたよ。民総病院の物忘れ来にね。あの子は受付で、今のあんたと同じように、そのを医師に渡したんだ。診察で私が何を言っても、医師は返事さ。『ご族のメモによりますと、し混乱が見られるようですね』って。

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簡単な能テストを受けさせられて、結果は齢相応、らかな認症の診断はりなかった。でもね、医師は隆司に言ったんだ。『ご本がをじやすい状態ですから、ご族で見守ってあげてください』ってね」

そこからの展は、像するに余りあった。

「に戻ってから、隆司は彦にこう報告したのさ。『医師も記憶力のを配していた。これ以刺激しないよう、おの話は母さんのでさないほうがいい』って。それ以来だよ。私が百万円の話をしでもそうものなら、彦は『母さん、またその話か。病院でも言われただろ』ってを塞ぐようになった。親族がね、私のがおかしくなったとい込んだんだ」

部のが、を打ったように静まり返った。

義母は、その獄のにいたのだ。 自分が狂ったのではない。 だが、周囲の全員が「あなたが狂っている」という提で優しく接してくる。 その優しさが、どれほど残酷にを削り取るか。 昨夜の数だけでも発狂しそうだった私には、痛いほど理解できた。

「……お義母さんは」

私は喉の渇きを堪えながら、震える声で尋ねた。

「どうして、今ここへ?」

義母はゆっくりと私に向き直った。 その顔には、の確執を越えた、ひとりの追いつめられたの凄絶な覚悟が張り付いていた。

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「昨、あの子から話をもらった、背筋が寒くなったんだよ。『真由がおかしい。病院へ連れていく』って言ったあの子の調が、の私を連れていく夜と、言句違わなかったからだ」

義母は再び茶封筒にを伸ばした。 から取りされたのは、つ折りにされた枚の取引細だった。 部に、先週の付のスタンプが押されている。

「ずっと、自分がボケたんじゃないかって、のどこかで怯えてた。でも先週、井友から、当の座の照会記録を取り寄せたんだよ。あの子を通さずに、自分で窓へって、分証をしてね」

義母は細のあるを、節くれだった指でく叩いた。

「私の定期から消えた百万円はね、が勝に運用したんでも、私が忘れたんでもなかった。別の会社へ、全額振り込まれてたんだ」

その指の先にある文字列を、義母がく読みげた。

「……アセットマネジメント同会社」

その瞬。 私のので、何かが音をてて弾けんだ。

「……え?」

ガタ、と音をてて私は子からちがっていた。 膝が震え、テーブルの端を両で掴まなければっていられなかった。

「真由さん?」

義母が眉をひそめて私を見げる。

私の界が、急速に歪んでいく。 酸素がりない。臓が肋骨を突き破りそうなほど激しく鳴っている。

アセットマネジメント。 その名。

先、がの共座から、何の説もなく引きされていた百万円。

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