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"処刑寸前の冷宮幼女、心の声で国を救う" 第10話

李侍医は袋のの末を指に取り、慎に臭いを嗅ぎ、舌先に微量を乗せた。 そして――ひどく困惑した表で平伏した。 「……陛。この匂い袋に入っておりますのは毒などではございませぬ。茯苓や酸棗仁など、を落ち着かせ眠を促すための、極めて等な良薬にございます」

「な……なんですって!?」 祁妃の顔から笑みが消え失せた。 「そんなはずがありませんわ! 李侍医、そなた買収されたのではなくて!?」

「祁妃様、医官の誇りにかけて嘘は申しませぬ」 李侍医がきっぱりと言い放つ。

その、々が純真無垢な瞳を見き、首を傾げてをいた。 「あれぇ……? 毒じゃないのに、どうして祁妃様は、匂い袋のに毒があるってってたの? まるで、最初から毒が入ってるって分かってたみたい……」

ざわり、と殿の空気が揺れた。 文官たちや皇族たちが、訝しげな線を祁妃へと向け始める。 「確かに……なぜ匂い袋を名指ししたのだ?」 「まだ誰も毒の所など特定していなかったはずだが……」

祁妃は喉を詰まらせ、激しく取り乱した。 「で、鱈目を! 当て推量に決まっていますでしょう! この娘が私を陥れようとして――」

「父!」 々は祁妃の弁を容赦なく断ち切った。 「祁妃様のの簪! さっき落ちたとき、変な匂いがしたの! あれも李侍医に調べてもらって!」

「なっ……私の簪に触るな!」 祁妃の制止も虚しく、趙総管が素くその黄の簪を抜き取り、李侍医の盆へと乗せた。

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簪の先端にの針を触れさせた瞬、針は瞬くに漆黒へと変した。

「へ、陛……! この簪の細のに、麗妃様を冒した毒と全く同の劇毒が仕込まれております!」

「……祁妃」 陸原の声は、獄の底から響くようにかった。 「己の簪に劇毒を仕込み、宴の席で側を害し、罪を謝氏に擦り付けようとしたか。……どう弁する」

「ち、違います! 私ではありません、誰かが私を嵌めたのです!」 祁妃はにへたり込み、必に首を振った。 だが、その背から、恐怖に耐えかねた祁妃の腹の侍女がに額を打ち付けた。

「陛、お許しを! 全ては祁妃様のご指示でございます! 謝嬪様の匂い袋に毒を仕込み、陛にづけて毒殺を図るはずでした! 私は命じられただけでございます!」

「貴様、裏切ったわねッ……!」 祁妃の絶叫が殿に霊する。

完全に退を断たれた祁妃は、最の藁に縋るように叫んだ。 「陛、お慈を! 私の父は祖国のために尽くしてきた喬秉にございます! どうか父の忠義に免じて……!」

その鳴を断ち切るように、軍靴のい音が響いた。 殿の扉が押しかれ、吾の統領が甲冑を鳴らしてみる。

「陛! 兵部卿・喬秉の敷を急襲いたしましたところ、倉庫より敵国との密通文ならびに反乱の盟約を押収! 喬秉をはじめ、謀反に関与した族の主だった者を捕縛いたしました!」

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「……な、何ですって……?」 祁妃の瞳からが消え、呆然と唇を震わせた。

陸原は酷無比にを振りろした。 「喬氏族を全員、牢へ送れ。法に照らし、族ことごとく処刑せよ。祁妃の位を剥奪し、庶民に落としたで宮へ幽閉せよ」

「陛ぁぁぁっ! お許しを、お許しくださいませぇぇぇっ……!」 引きずられていく祁妃の絶叫がざかる、陸原は謝氏へと温かな線を投げかけた。

「謝氏。当な濡れに耐え、娘を守り抜いた。その徳を讃え、本よりそなたを【賢妃(けんひ)】に封じる」

「に余る栄にございます……!」 平伏する謝氏の横で、々は胸を撫でろしながら、激しく考を巡らせていた。

(ふぅ……第関突破! でもまだ油断できない。原作の記述通りなら、暴君の体内にはもから盛られている【別の性毒】が残ってるはず。引きとなる薬をあと盛られたら、には確実にんじゃうんだから……!)

陸原の眉が、わずかにいた。 ――からの性毒だと? 宴が引けた、皇帝は密かに李侍医を私へと召しした。

「朕の体を、徹底に調べよ」 李侍医が脈を取り、顔を変えるまでにはかからなかった。 「へ、陛……! なんたること……より、極めて微量の毒が継続して盛られております。普段の痛もこれによるもの……! あと数放置すれば、毒が骨髄に達し、遅れになるところでした!」

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