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"「生きている」と気付いた納棺師、黒幕の婚約者を地獄へ送る葬儀" 第16話

自分が神にでもなったかのように、の命を操作した気でいる。

彼に極の恐怖をわってもらおう。

私は懐に型の音質録音を忍ばせた。

毒物のデータと裏の証拠をまとめたファイルを、鞄に収める。

「気をつけてください。あの男たちに、鈴鹿さんが傷つけられるようなことがあったら。」

由奈さんの震える声に、私はを止め振り返った。

「ご配なく。の境界すら見極められないような流の医者に、私を傷つけることなど能です。」

私は、静かに微笑んだ。

「権力とに守られていると錯覚しているは、自分が絶対な力に圧倒された、驚くほど簡単に自滅します。」

私は、ドアノブにをかけた。

「私がかつて神医と呼ばれていた理由を、彼にしだけ教えてあげようといます。」

由奈さんは私の目を見つめ、く頷いた。

「私の命を奪おうとしたたちを、決して許さないでください。」

私は、切のを交えない神の顔になった。

「ええ。彼らには相応の報いを受けてもらいます。」

そう告げると、私は再び夜ののへをらせた。

目の所は、青葉病院。

のために命をゴミのように扱った悪徳医師に、真の恐怖と絶望を刻み込むためのが、静かに幕をけようとしていた。

夜の青葉病院は、暗い照と苦しい静寂に包まれていた。

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消毒の無質な匂いが漂う廊を、私は黒いスーツ姿のまま音もなく歩いていく。

目指すのは、循環器内科の医である黒川医師の個だ。

彼は今夜も当直に入っている。

このに医局の奥の部ででくつろいでいることは、崎弁護士の調査チームからの報で把握済みだった。

い製のドアのにち、私は静かにノックをした。

から、嫌な声が響いた。

「誰だ?急患なら当直医を呼べ。」

私は、ドアをけた。

「夜分遅くに申し訳ありません。」

ごく音の丁寧な調で答えながら、部のへ入った。

部のは、病院のとはえないほど豪華な調度品で飾られていた。

黒川医師は、級な革張りの子にく腰掛けていた。

机のにを投げし、のゴルフのカタログを眺めている。

命を救うはずの当直のに、彼は自分がにするはずの裏の使いをしていたのだ。

私の姿を見ると、彼は怪訝そうに眉をひそめた。

机からをろす。

「おは、昨夜の葬儀じゃないか。どうやってここに入った?」

私は、静かに礼をした。

「はい。由奈さんのご遺体を担当しております、納棺師の鈴鹿と申します。」

私は、ドアの鍵を内側からカチャリと閉めた。

「ご遺体はすでに引き渡したはずだぞ。棺はの午だろう。こんなに何の用だ。

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」

彼はカタログを机に投げし、私を傍のでも見るような目で見した。

「診断の記載内容について、つだけ確認させていただきたいことがありまして。」

私がそう切りすと、黒川医師はで笑った。

愉そうに舌打ちをする。

「ただの葬儀が、医師である私の診断に因縁をつける気か。さっさと帰れ。」

私は、歩み寄った。

「因縁などとんでもない。」

鞄から、昨夜作成した毒物の成分データが綴じられたファイルを取りした。

「ただ、交通事故による脳挫傷と止という因には、々矛盾がありまして。」

私はファイルを、彼の机のに静かに置いた。

「ご遺体には直が全く見られず、の裏側の髪に隠れた部分には自然で微細な注射痕がありました。」

黒川医師の顔から、わずかに余裕が消えった。

「なんだと?」

私は、ファイルをいた。

複雑な波形グラフを示す。

「これは私が由奈さんの血液から直接血清を抽し、質量分析にかけた成分データです。」

黒川医師の目が、きく見かれた。

「アジアの裏社会で流通している、極めて特殊な筋弛緩毒の成分がはっきりと検されました。」

黒川医師の顔が瞬にして蒼になった。

彼は言葉を失い、データを見つめた。

「そんな馬鹿な。あの毒は数で完全に消えると言って……」

わずった言葉にはっとして、黒川医師は慌てて自分のを塞いだ。

私は、酷な事実を突きつけた。

「やはり、郷田さんから事に毒の性質を聞かされていたのですね。

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