"「生きている」と気付いた納棺師、黒幕の婚約者を地獄へ送る葬儀" 第11話
」
さらに彼女は、親族の連絡に使われている非公の掲示板にもアクセスした。
そこには、郷田さんから親族たちへ宛てた、文の痛ましいメッセージがき込まれていた。
「由奈の突然のを防げなかった私を、どうかお許しください。」
郷田さんのき込みは続く。
「ですが、彼女が最もしていたこの会社を守ることこそが、私の残された使命だと信じています。」
親族たちの反応は、完全に郷田さんへ同していた。
彼に会社の未来を託すという見で統されつつあった。
「なんて卑劣な。父の親友だった叔父たちまで完全に騙されているわ。」
由奈さんはタブレットをテーブルに伏せた。
悔しさに顔を歪める。
「彼はただの社という肩きだけではなく、あなたの族からの全面な信任という完璧な盾をに入れようとしています。」
私は静に状況を分析し、ごく音の声で告げた。
「もし今、彼が社代の座に就き、社内の実権を完全に掌握してしまえば、からいくら証拠をしても会社ぐるみで隠蔽作にる恐れがあります。」
私は、由奈さんに決断を促した。
「もはや、刻の猶予もありません。」
由奈さんは焦った様子でちがった。
「鈴鹿さん、今すぐ崎先に話をします。」
彼女は、部の隅に置いてあった自分のバッグへ向かった。
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「先なら、今の取締役会を止めることができるかもしれません。」
スマートフォンを取りそうとした彼女のを、私はすぐに抑えた。
そして、静かに首を振った。
「いけません。そのスマートフォンは絶対に源を入れないでください。」
由奈さんは、戸惑った顔をした。
「えっ?」
私は、理由を説した。
「郷田さんは、あなたのを完全に偽装するために、あらゆる段を講じています。」
私は、厳しい声で警告した。
「もしあなたがきているかもしれないとしでも疑えば、通信記録や位置報を監する配を済ませているはずです。」
私は、彼女のスマートフォンを指差した。
「ここで易に話をかければ、私のの所が特定され、彼らに逃げを与えることになります。」
私の言葉に、由奈さんはハッとした。
スマートフォンをバッグの奥へと戻す。
「相はあなたを殺すために、数ヶから綿密な計画を練ってきた狡猾な男です。」
私は、デジタル器の危険性を説いた。
「デジタルな通信段は、切信用してはいけません。」
私はデスクの引きしをけた。
質ない便箋と万を取りして、テーブルのに置いた。
「崎弁護士への連絡は、私が直接彼に会いにっています。」
私は、由奈さんにペンを渡した。
「ですが、素性もらずの葬儀が突然『お嬢様はきています』と言っても信用されるはずがありません。
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」
私は、彼女の目を見た。
「彼を完全に納得させるための、あなた自のによる証が必です。」
由奈さんは、便箋を見つめた。
「きのですね。」
私は頷いた。
「はい。あなたの跡であり、かつ、あなたと崎弁護士しかり得ない個な事実をき添えてください。」
私は、の効果を説した。
「そうすれば、彼はそれが本物であると確信るはずです。」
由奈さんは、万をに取った。
彼女はしばらく目を閉じ、崎弁護士との過の記憶を呼び起こすように静かに呼吸をした。
そして、便箋に向かって迷いのない文字をらせ始める。
サラサラとインクがに染み込んでいく音だけが、静かなリビングに響いていた。
彼女は便箋を枚きげた。
最に自分の名をしっかりと記し、私に差しした。
「けました。」
彼女は、の内容を説した。
「のには、私がの、崎先に内緒で相談したの話をいてあります。」
由奈さんは、自信を持って言った。
「このことは父にも郷田にも話していません。先なら、絶対に分かってくれるはずです。」
私は、を受け取った。
「素らしい。これ以ない確実な証になります。」
私はを丁寧に折りたたみ、封筒に収めた。
さらに、由奈さんは自分の首からしたプラチナのネックレスを私に差しした。
さな百のをかたどった、品なデザインのペンダントトップが付いている。