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"毎日届く「パパを来させないで」" 第15話

「わかった、俺はので待ってる」

曜の朝、実の障子越しに差し込むは、痛いほどかった。

居の座卓のに、学から配られた『者面談』のプリントが置かれていた。

その部に、保護者名の氏名をき込む空欄がある。

「美咲。だよ」

私の声に、美咲は制のブレザーのボタンを番まで留め、からてきた。

昨夜からもしていないのだろう。

目のにはい隈があったが、その線は昨までの怯えたものとは違っていた。

玄関の引き戸の向こうから、静かなアイドリング音が聞こえていた。

浩司だった。

昨夜は母に追い返されたものの、約束通り、朝番にで実のに乗り付けていたのだ。

クラクションも鳴らさず、ただの脇にをめて待っていた。

美咲は玄関のがり框にち、靴を履いた。

そして、私の方を振り返った。

「ママ」

「……うん」

「今の面談、ママに来てほしい」

私の臓が、ねがった。

瞬、胸の奥底で堵のような、優越のようなが湧きがりかけた。

選ばれたのだと。

あの子は、父親ではなく母親である私を必としてくれたのだと。

けれど、次の美咲の言葉が、私の浅ましいいがりを即座に叩き潰した。

「先、公の貫の資料、ママと緒に見たでしょ。

パンフレットのカリキュラムのこと、パパは何もらないから。

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……それだけ」

私の喉が詰まった。

そこに、の傾きなど切なかった。

『ママが好きだから』でも、『パパを罰したいから』でもない。

ただ、相談というにおいて、誰が事実を把握しているかという、極めて現実で理な判断だった。

美咲は引き戸をけ、にた。

私もそのに続いた。

ので、スーツ姿の浩司がっていた。

私と美咲が並んで歩いてくるのを見て、浩司の顔に筋の期待がる。

「美咲……」

浩司がをきかけた瞬、美咲は父親からメートルほどれた位置でを止めた。

「パパ。今の面談は、ママとく」

浩司の表が、凍りついた。

血の気がサッと引き、唇が刻みに震え始める。

そのは、の鍵をく握りしめ、く骨張っていた。

いつもの浩司なら、ここで激昂していただろう。

『なぜだ』『おが母親に吹き込まれたのか』と、私を睨みつけ、声を張りげていたはずだった。

けれど、浩司はを半きのまま、美咲の徹な瞳を見つめ返した。

昨、美咲が放った言葉。

『揃って来るならかない』

『で嘘をつくのを見るのは、もう無理』

その言葉のみが、夫の喉元を塞いでいた。

ここで鳴れば、娘は本当に学へかなくなる。

自分が父親として完全に拒絶される。

その恐怖が、浩司の支配欲をかろうじて押し留めていた。

浩司はぎゅっと奥歯を噛み締め、拳を震わせた。

額に脂汗が滲みる。

数秒の、ぬほどい沈黙の。

浩司のから、掠れた声が絞りされた。

「……そうか」

浩司は顔を伏せ、面を見つめた。

そして、度、度とさく頷いた。

「わかった。……俺は、ので待ってる」

「え……?」

私がわず声を漏らすと、浩司は私と目をわせることなく、ただ美咲に向かって言った。

「のの邪魔にならないところで、ので待ってるから。

……面談が終わったら、声だけかけさせてくれ。

それ以は、何もしないから」

プライドの塊だった夫が、初めて自分の求を引っ込めた瞬だった。

美咲は何も答えず、たださく度だけ頷いた。

そして、私を振り返ることなく、学へと続く通学をで歩き始めた。

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