"「貧乏神」と追い出された私、実家に帰ったら元夫一家が慌て始めました" 第2話
仕事から疲れ果てて帰宅すると、リビングのエアコンは度でガンガンに効かされ、テレビは音量でワイドショーを垂れ流し、キッチンにはみ散らかされたコーヒーカップの。 そして、帰宅した智美を待ち構えているのは、エンドレスの「嫁いびり」という名の説教だった。
『テレビの裏に埃が溜まってるわよ。智美さんは目が悪いの? それともが悪いの?』 『洗濯物の畳み方が雑ね。角が揃ってないわ。蓮にシワシワのを着せる気?』 をチェックし、棚を指で撫で、智美の事の粗探しをしては、正座をさせて以も言を浴びせかける。しかし、自分では掃除本かけず、器つ洗おうとはしない。
気代はねがり、智美の精神と肉体は急速に摩耗していった。 耐えかねた智美は、ある夜、を決して蓮に相談した。
「ねえ、蓮さん。お義母さんに渡した鍵、返してもらえないかな……? 留守に部に入られるのは、どうしても落ち着かないし、プライバシーもなくて息が詰まるの」
だが、返ってきたのは、あまりにも無神経な夫の呆れ声だった。
「はあ? お、俺の母さんのことが嫌いなわけ? 臭いこと言うなよ」 「嫌いとかそういう問題じゃなくて、事の連絡もなくがり込まれるのが困るって言ってるの。事のダメしばかりされて、私、もう限界なのよ」
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「母さんはハキハキ物を言うタイプだからさ、裏表がなくて付きいやすいだろ? 雑把に見えて、自粛活でずっと寂しいいをしてたんだから、優しくしてやれよ。に居られるのが嫌ならさ、智美が休みのに母さんを買い物やランチに連れてって嫌取ればいいじゃん」
(どうして……どうしてこのは、私の苦しみをミリも理解しようとしてくれないの?)
蓮は決してマザコンというわけではなかった。独代は実に寄り付きもせず、親の話題など滅にさなかった男だ。 ただ単に、「女同士、波てずに仲良くやってくれ」「自分に面倒な揉め事を持ち込むな」と、妻の犠牲のに胡座をかいているだけだった。
「智美がもっと領よく事をこなして、母さんをててくれれば丸く収まるんだよ。俺を板挟みにすんなよな」
背を向けて寝へ消えていく夫の広い背を見つめながら、智美は暗のでただ、震える拳を握りしめるしかなかった。
事態がさらに決定な破局へと転がり始めたのは、それからもない初のことだった。 残業を終えて帰りのに揺られていた智美のスマートフォンに、実の母・静(歳)から着信が入った。普段、めったに平の夜に話などかけてこない母からのコールに、胸騒ぎを覚えて通話ボタンを押す。
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『もしもし、智美? 今、丈夫かい?』 「お母さん? うん、今仕事帰り。どうしたの、急に?」
話の母は、どこか戸惑いと困惑の入り混じったような、い声をした。 『あのね……今の午、突然、蓮さんのお母様がうちにいらっしゃったのよ』
「えっ……!? お義母さんが、実に!?」 わず内で声をげそうになり、智美は慌てて元を押さえた。
智美の実は、隣県ののどかな田園帯にある。で片分ほどの距だが、県を跨ぐ移となるため、自粛期はずっと往来を控えていた。 結婚式を挙げず、顔わせもリモートだったため、義母と智美の両親は度も直接顔をわせたことがなかったのだ。
「どうして急に……? 事に連絡はあったの?」 『ううん、全くのアポなしよ。私たち夫婦はちょうど裏の畑にていて留守だったんだけど、母にいたおじいちゃんが対応してね。「息子どもは畑にっとる、すぐ戻るから茶でもんでけ」って、縁側に通したらしいの』
祖父・源蔵(歳)は、粋の頑固徹だがい昔気質のだ。突然の訪問者にも、のついた作務のまま茶を振るったという。 だが、らせを聞いて畑から軽トラックで駆け戻った両親と義母が顔をわせた、義母の態度はらかに異様だったらしい。
『何というか……終始ソワソワして、のをキョロキョロ値踏みするように見回してね。
されたお茶にももをつけずに、挨拶もそこそこに分らずで逃げるように帰ってかれたわ』 「……お父さんたち、何か失礼なことしちゃったのかな」