"寝室にカメラを隠した夫と1億8000万円の遺産" 第11話
「そのデータとは、私を盗撮した映像ですか?」
先はく頷いた。
「ええ。彼がらないと言い逃れすることは能です」
証拠はつずつ酷に、正斗の嘘を暴いていく。
彼は私が寝で苦しむ映像を毎晩確認し、自分の借返済の具として利用しようとしていた。
私のの尊厳を、自分の事業の失敗を隠すための犠牲にしようとしたのだ。
私は類から顔をげ、先を真っ直ぐに見つめた。
しみよりも、静かなりが私の胸の奥でのように燃えがり始めていた。
私はきっぱりと宣言した。
「先、私はもう彼の嘘に付きうつもりはありません。私がどれだけ傷ついたか、彼に分からせる必があります。直接対決の準備をしましょう」
先はし躊躇い、私の反応を伺うように目を細めた。
「でも、そのにもうつ確認しなければならないことがあります」
私は眉をひそめた。
「何ですか?」
「ご主で、これほど用周到に計画をめられたのでしょうか?」
先は医療相談用メモのコピーを指差した。
「ええ。あのメモですが、『族による支援が必』とかれていました。ご主は周囲の誰かに、妻がおかしくなっているとあらかじめ話をして、方を作ろうとしていた形跡はありませんか?」
私はその質問を聞いて、ある物の顔をい浮かべた。
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『正斗に任せたらいいじゃない』と何度も話をしてきた、義母の智子さんだ。
先からの問いかけに、私はゆっくりと記憶の糸をたぐり寄せた。
義母の智子さんは歳で、正斗の実で暮らしをしている。
表面は穏やかで、私にも『レイ奈さん、仕事無理しないでね』と気遣うような言葉をかけてくれるだった。
しかし私が叔母の財産を相続した頃から、彼女からの話の頻度と内容がしずつ変わっていた。
『正斗に任せたらいいじゃない。若いうちは自分でできるって言うのよ。でもね、夫婦のおは男が管理する方がよ』
私が『自分でできますから』と断ると、彼女はいつもし苦笑いをして話を終わらせていた。
私はそれを、古い価値観を持った義母の過干渉だとい、適当に聞き流していた。
しかし、もし彼女が正斗の借をり、あの恐ろしい計画に加担していたとしたら。
私は顔をげ、先に答えた。
「義母から何度も、財産の管理を正斗に任せるように言われていました」
私がそう答えると、先はペンを止め、眉をひそめた。
「その期は、ご主が借に焦り始めた期と致しますね」
私は信じられないいで先を見た。
「まさか、義母も私が盗撮されていることをっていたんでしょうか?」
先は慎に言葉を選んで答えた。
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「盗撮はらなかったかもしれません。しかし、あなたを精神に追い詰め、財産を放させる計画には同していた能性がいです」
先の推測は、私のに残っていたわずかな親族へのも完全に打ち砕いた。
正斗の優しい声も、義母の気遣うような言葉も、全ては私から財産を奪うための芝居だったのだ。
週末、私はホテルの部で、これまでの義母とのメッセージ履歴を遡って確認した。
画面をスクロールする指が微かに震える。
表向きは普通の世話ばかりだが、所々に自然な会話が混ざっている。
『レイ奈さん、最よく眠れてないって正斗から聞いたわ。仕事し休んだら? おのことは正斗に任せて。あなたは治療に専した方がいいわよ』
付を見ると、私が寝で眠に苦しみ、正斗に忘れっぽいと言われ始めた期とぴったりなっている。
義母は、私が精神に定になっているという提で話をめようとしていた。
私はスマートフォンの画面を暗くし、くため息をついた。
、私はこの族に尽くしてきた。
お盆や正には必ず正斗の実へ帰り、義母の愚痴を聞き、贈り物を選んだ。
夫婦として、族としてしでも良い関係を築こうと努力してきた。
その結果がこれだ。
彼らは私を族ではなく、借を埋めるための都の良い財布としか見ていなかった。
しかも無理やり奪うのではなく、私自に『自分はもうダメだ』とわせて差しさせるという最も残酷な方法で。