"寝室にカメラを隠した夫と1億8000万円の遺産" 第10話
その確認に答える、私はし声が震えた。
「はい。私以の誰も絶対に触れられないようにしてください」
続きを終え、しい通帳と印鑑をバッグの奥くにしまった、しだけ呼吸が楽になるのをじた。
これで万が正斗に委任状を偽造されたとしても、簡単に財産を奪われることはないはずだ。
その週の曜、仕事終わりに先から連絡が入った。
『レイ奈さん、し詳しいことが分かってきました。今を作れますか?』
私はすぐに返信した。
『はい、すぐに向かいます』
私は急いで退社し、先の事務所へ向かった。
応接に入ると、先はし険しい顔をして数枚の類を机に並べていた。
「ご主の事業について、信用調査関などを通じて調べました」
先は私に類の枚を差しした。
「結論から言うと、ご主は今、かなり刻な経済状況にあります」
私は類を受け取りながら驚いた。
「刻な状況ですか?」
先は々しく頷いた。
「ええ。約、彼ががけていたの投資案件が失敗し、複数の顧客に額の損失をさせたようです」
先はもう枚の類を指差した。
「さらにその補填のために、彼自が個で連帯保証となっていた別会社の事業もちかなくなり、数千万円規模の保証債務を抱え込んでいます」
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私は息をんだ。
ほどといえば、正斗は『仕事でし資繰りがきつい』とだけ言っていた期だ。
私が『丈夫?』と聞くと、彼は『平気だよ』と笑って答えていた。
その裏で数千万円もの借に追われていたというのか。
先は報告の部を指差しながら続けた。
「さらに厄介なのは、ご主が債権者に対して虚偽の説をしていることです」
私は先の指の先にある文章を目で追った。
「彼は借の返済を迫る債権者に対し、妻が額の資産を相続したが、現その管理権限を自分が引き継ぐための理をしていると説し、支払いの猶予を引きしていたようです」
『管理権限を理』
私はその言葉を復唱し、全にたい悪寒がるのをじた。
正斗は、私の財産を自分の借の穴埋めに使う気だったのだ。
でも私は、彼に切の管理権限も渡していないし、そんな約束もしていない。
だから彼は、私が自分で管理できない状態になるのを待つしかなかった。
優しく配する言葉をかけながら、私が眠とで壊れていくのをじっと観察し、記録していたのだ。
先は静かに言葉を継いだ。
「これが、ご主が焦ってカメラを仕掛け、委任状や診断用のメモを用していた本当の理由です」
先の目は、同とりを含んでいた。
「彼はあなたを守るためでも、夫婦の財産を管理するためでもなく、ただ自分の破滅を防ぐためにあなたの財産が必だったんです」
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先の言葉は静かだったが、事実のさは私のを容赦なく押しつぶした。
私は膝ので両をく握りしめた。
結婚して、私たちは緒の計簿を見て旅の計画をてて、笑いってきたはずだった。
いつから彼は、私をただのづるとしか見なくなったのだろうか。
私は顔をげ、先に訴えた。
「先、正斗は私に借があることを言も言いませんでした」
声が震えた。
「もし正直に打ちけてくれていたら、私は夫婦としてどうにか助けようとしたかもしれないのに」
億千万円の財産があれば、数千万円の借を返すことはできたはずだ。
なぜ彼は私に相談して頼むのではなく、私を狂わせて奪うという恐ろしい方法を選んだのか。
先は静かに答えた。
「それは、ご主のプライドの問題かもしれません。あるいは最初から、あなたを対等なパートナーとして見ていなかったのか」
先は最の類を私に見せた。
「警察から、あの古い携帯端末の通信記録の部が示されました」
その言葉に、私は顔をげた。
「端末はご主が以使っていた事業用の番号で登録されており、自宅のWi-Fiネットワークを通じて、夜に何度も特定のクラウドサーバーへデータを送信していた記録が残っています」
私は震える声で尋ねた。