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"元妻の弟に渡した6万円と12年前の手紙" 第23話

何かいいことあった?」

私が笑ってごまかすと、隣の友も頷いた。

「そう? ずっとこんな顔してるとうけど」

彼女は続けた。

「ううん。はもっとこう、何かを抱え込んでるような、寄りがたい雰囲気だったわよ」

別の友も同調する。

「そうそう。最はすごく自然体っていうか」

友たちの言葉に、私は内でし驚いていた。

自分では変わっていないつもりでも、のにあったい鎧がれたことは周囲にも伝わっていたらしい。

私はさおりのことには触れず、事実だけを伝えた。

「実はね、のローンの続きが全部終わったの」

友たちは自分のことのようにんでくれた。

「え、本当? すごいじゃない」

「1で払い切ったの? それはお祝いしなきゃ」

私たちのテーブルは層賑やかになった。

ワイングラスを傾けながら、1が尋ねてきた。

「なつみもこれで完全に自由ね。これからのどうするの?」

私は素直に答えた。

「どうするって? 普通に仕事して、たまにこうやって美しいものべて、今まで通りよ」

友たちの提案に、私は自然と笑顔になっていた。

「もったいない。もっと自分のためにやおを使ったら? 旅にくとか」

「そうだ。今度みんなで温泉でもかない?」

以の私なら、1でいいと固になって断っていたかもしれない。

私がそう答えると、友たちはさらに嬉しそうに盛りがった。

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「いいね。温泉、こうか」

事の帰り、夜に当たりながら私は考えた。

自由という言葉の響きが、以とは全く違ってじられる。

さおりから突き放されて1になった12、私は自由だったのではなく、孤独という檻のに閉じこもっていただけだった。

裏切られたというりを盾にして、とく関わることを避けていたのだ。

しかし、今の私は過の呪縛から解き放たれ、本当ので自由になっている。

誰かのによって決められたではなく、自分自のでの予定をてることができる。

それは当たりだけれど、とても贅沢なことだった。

数、私は会社の昼休みにてつや君からメッセージを受け取った。

「なつみさん、来から班に昇格することになりました」

そのい文に、私はわずスマートフォンの画面に向かって微笑んだ。

彼はあれからリサイクルセンターでの仕事を休むことなく、真面目に続けている。

班補佐から班への昇格は、彼が職で確かな信頼を築きげている証拠だった。

私はスタンプと緒に返信を打ち、さらに言葉を続けた。

「すごいね。本当におめでとう。今度お祝いさせてね」

その週末、私は約束通り彼とお祝いの事をした。

今回は私が指定した、し落ち着いた雰囲気ののだ。

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彼はし緊張した様子で、私のに座った。

私が気づくと、彼は照れくさそうに襟元を触った。

「スーツ、しくしたのね」

彼はし得げに言った。

「はい。班になるならもうし敏な格好をしろって、職の先輩に言われまして」

最初の面接のに着ていたしのいスーツではなく、しっかりとした仕てのものだった。

彼の顔には、仕事に対する自信と責任がはっきりと表れている。

私が尋ねると、彼は料理にをつけるにまっすぐ私を見て言った。

「リサイクルセンターの仕事、変じゃない?」

彼は真剣な差しで答えた。

「体力にはきついですけど、やりがいがあります」

彼は言葉を繋いだ。

「俺が分別した資源が、またしい製品にまれ変わっていく。それが目に見えるのが嬉しいんです」

彼の言葉には、以のような卑屈さは微もなかった。

「姉ちゃんにずっと配かけてた分、俺もしは世のの役にててるのかなって」

自分の過を否定せず、それを背負ったでを向いている。

私がそう言うと、彼は嬉しそうに頷いた。

「さおりも、きっとして見てるわ」

彼から話を振ってきた。

「なつみさんののローンも、無事に終わったんですよね」

私は笑顔で答えた。

「うん。法務局の続きも、先週全部済ませたわ」

彼はからんでくれた。

「これでなつみさんも、本当ので落ち着けますね」

私たちはお互いのしい歩を祝いいながら、穏やかなを過ごした。

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