"元妻の弟に渡した6万円と12年前の手紙" 第17話
私は以から決めていた通り、部の模様替えを始めることにした。
12、この部の具の配置は1度も変えていない。
さおりと緒にんでいた頃のまま、が止まっていたのだ。
まずはリビングの央にある、きなダイニングテーブルからをつけた。
2で事をするために買った、無垢材のいテーブルだ。
1でかすには骨が折れたが、しずつを滑らせて窓際へと移させた。
壁際に置いていた本棚もを度して、反対側の壁へ移す。
具をかすと、その裏側には12分の埃が溜まっていた。
私は雑巾を濡らし、の汚れを丁寧に拭き取っていく。
嫌な気分ではなかった。
過を捨てるのではなく、今の私の活にわせてえ直す作業だった。
掃除をめていると、クローゼットの奥にあるプラスチックの類ケースに目が止まった。
の契約や古い通帳などを、まとめて押し込んである箱だ。
婚して以来、必な類を取りす以は、ほとんどを直してこなかった。
私はを止め、そのケースをリビングのに引きした。
蓋をけると、古いの匂いがふわりと漂った。
にはさおりの名が残っている古い類も、そのまま保管されている。
私はそのから、から送られてきた宅ローンの返済予定表を取りした。
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12、さおりが婚の直に自分の取り分を繰りげ返済に当てた記録だ。
当の私は精神な余裕がなく、毎の引き落とし額が減ったことだけを確認して、類を箱の奥に封印してしまった。
私は改めて、その予定表の数字を指でなぞった。
さおりがまとまった額を入してくれたおかげで、35で組んでいたローンは幅に縮されていた。
もし彼女のおがなければ、私は定を過ぎても支払いに追われていたはずだ。
そして、予定表の最のページを確認して、私はハッとした。
最終引き落としが、今の1027になっている。
つまり、今の支払いでこのマンションのローンは完全に終わるのだ。
私はカレンダーを見た。
今は10の半ば。
あと数週で、この部は法なでも完全に私のものになる。
私は類ケースのから、もう1つの古い通帳を探しした。
私たち2が将来のために毎しずつおを入れていた、共同預の通帳だ。
ページをめくると、12の印字がそのまま残っている。
最のには、数百万円というきな額が引きされた記録があった。
その付は、さおりが私にもう続けたくないと告げたの、たった1だった。
彼女は1でへき、自分の権利であるおを全て私のローン座へ移した。
そしてそのでに帰り、私にたい言葉を投げつけたのだ。
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印字された黒い数字が、彼女の覚悟のさを物語っていた。
私は通帳の表面を優しく撫でた。
もう涙はなかった。
代わりに、彼女の緻密で器用なに対する静かな敬が、胸に広がっていた。
ローンが完済されれば、から抵当権抹消のための類が送られてくるはずだ。
それを法務局へ持っていき、正式な続きをしなければならない。
私はパソコンをき、抵当権抹消登記の順を調べた。
民票や実印、からの委任状などが必になるらしい。
ただ待っているだけではなく、自分からいてこの続きを終わらせたかった。
私は休暇を取って、の窓へくことに決めた。
今の流れを直接確認し、必な準備をえるためだ。
続きの段取りをメモしていると、スマートフォンが界に入った。
私はてつや君の連絡先をき、発信ボタンを押した。
休の午だったが、彼はすぐに話にた。
話の向こうからし驚いたような声が聞こえる。
「はい。なつみさん、どうしました?」
私は彼に挨拶をした。
「ごめんね。休みのにちょっとだけ報告があって」
私は、マンションのローンが今で終わることを彼に伝えた。
てつや君の声がパッとるくなった。
「え、本当ですか? それはおめでとうございます」
私がそう言うと、話の向こうで彼がさく笑う音がした。
「さおりが12に払ってくれた分があったからよ。