"12人の子を育てた母の墓から蛇が出た――納骨室を開けると、知らない骨壺が重ねられていた" 第5話
閉じられていた所
点検の、朝から細いがっていた。
母の墓のには、父と8のきょうだい、職、亮介さん、材の職2が集まった。全員の位置と墓の状態を確認し、作業始刻を記録する。私はスマートフォンを固定し、墓全体が映るようにした。
残る3の弟妹には、作業が終わるまで映像を送らないことにした。途の断片だけを見れば、また憶測が広がる。見つかったものを誰かが勝に持ちさないこと、異常があれば作業を止めることも、そので再確認した。
父は折り畳み子を勧められたが、座ろうとしなかった。母の名が刻まれた塔から目をさず、職が器具を運ぶたびに元を空けた。
職は目材をしずつ取り除いた。側だけしく、内部まで均に固まっていないという。
「素が触ったんですか」
孝志が尋ねると、配の職は首を振った。
「具の使い方はっています。ただ、普段この墓に入っている業者の仕事ではありません。急いで閉じたんでしょう」
板の角には、施図にないい属片が挟まっていた。わずかな隙を作り、そこへと枯れ葉が入り込んでいる。蛇は、その隙を通っていたらしい。
職は属片を透な袋へ入れ、発見位置と刻をいた。表面には赤茶の錆があったが、墓の部材ではないという。
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偶然の劣化ではなく、誰かが板を閉じる際に置き忘れたものだった。
蛇のは、怪異ではなかった。が残した隙へ入り込んだだけだ。そう分かったのに、私はかえって背がえた。
板が専用の器具で持ちがると、湿った空気が流れした。真由美が元を押さえたが、目を逸らさなかった。
「ここからは、ゆっくり確認します」
職がライトを入れ、内部を撮した。納骨の底にはたまっていない。壁にもきな損傷はなく、正面奥には母の骨壺を収めた桐箱があるはずだった。
だが、職のが止まった。
「どうしました」
私が尋ねても、彼はすぐには答えなかった。ライトの角度を変え、隣の職にを確認させる。
職がへた。
「記録と違うものがありますか」
「あります。まず、皆さんも映像で確認してください」
「母の箱は無事なんですか」
「から見える範囲では壊れていません。ただ、そのに位置関係を残します。へを入れるのは、それからです」
職はを挟まず、画面に母の箱と周囲の寸法を映した。その慎さが、私たちのをさらに現実のものにした。
型カメラの画面が、私たちに向けられた。
の壁。奥に置かれた桐箱。その表面には、母の戒名をいた札が見える。3、私たちが納めたものに違いなかった。
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ところが、そのにもうつ、濃い茶の箱が横向きに載っていた。
母の箱よりしく、角をい布で包んである。箱の側面は壁側を向き、名は読めない。
「母さんのに、置かれているのか」
孝志は画面を指したが、誰も答えられなかった。
職は台帳の写しをき、もう度、母の名のを確認した。空欄だった。
父は杖を脇へ置き、墓に両膝をついた。そして箱に向かってをわせるのではなく、職へ言った。
「名を確かめてください。ただし、勝にへさないでください」
職はうなずき、い袋を替えた。画を止めず、茶の箱が置かれた位置を測り、方から写真を撮る。
それから箱を数センチだけへかした。
側面に貼られたい札が、ライトのに現れた。
文字はまだ半分、布に隠れている。
だが、母のものではないことだけは分かった。
職がい声で告げた。
「森川さん。お母さまの骨壺のに、もう柱あります」