"12人の子を育てた母の墓から蛇が出た――納骨室を開けると、知らない骨壺が重ねられていた" 第4話
12の子供たち
次の曜、実の座敷に11のきょうだいが集まった。にむ末弟だけは画面越しに参加したため、母の12の子供がそろったことになる。
父は仏壇のに座り、私は寺で受け取った資料を座卓に並べた。
と今の写真。墓台帳の写し。板のずれを示す施図。そして、正式な点検に必な同だった。
「静子おばさんがいたからって、墓をけた証拠にはならないでしょう」
真由美が最初に言った。
「もちろん証拠じゃない。だから今は、誰の名も寺には伝えていない」
「それなら、わざわざ母さんの墓をけなくても」
「記録のない作業跡がある。それを放置するほうが嫌だ」
孝志が写真を持ちげた。
「もし骨壺が傷ついていたらどうする。兄貴は責任を取れるのか」
「分からないから、材に確認してもらうんだ。俺たちは触らない」
声を荒らげても結論はない。私は確認できている事実と、まだ推測にすぎないことをのに分けていた。
確認済みなのは3つ。板がずれている。目材が塗り直されている。寺にもにも、母以の納骨記録はない。
推測は、誰が、いつ、何のためにけたか。そのすべてだった。
父が杖で畳を1度叩いた。
「静子さんの話は、今は置いておけ」
全員が父を見た。
「墓の所を決めたのは俺だ。澄は、が見える墓がいいと言っていた。
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だが俺が、からいここを選んだ」
初めて聞く話だった。
「だから俺には、あの墓を守る責任がある。を確かめず、怖いから閉じたままにすることはできん」
父は同を引き寄せ、自分の名をいた。
末弟が画面越しにを挙げた。
「けることには賛成する。ただ、何か見つかっても、そので犯扱いするのはやめよう。記録を取って、寺の指示に従う。それを約束してほしい」
私はうなずいた。孝志も腕を組んだまま、「証拠を残すなら」と答えた。反対していた真由美は署名しなかったが、作業結果の共を求めた。
それぞれのをに残すと、だけで続いていた話しいに、ようやく順序がまれた。
同しなかった者にも、結果は隠さない。異常がなければそれで終わり、異常があれば記録に従う。私はその2点を面の最に加え、全員ので読みげた。
議論は2続いた。最まで墓に反対した者もいたが、作業そのものを妨げるとは言わなかった。ち会いを申したのは、私を含めて8だった。
寺と材に連絡すると、点検は1週に決まった。それまで墓の周囲にはち入らず、当は作業から画も残す。
私は8分の連絡先を寺へ提し、作業当の役割も決めた。撮する者、父に付き添う者、れて待つ者。誰かが興奮してや箱へ触れないよう、確認は職に任せることも全員に伝えた。
皆が帰ったあと、私は父と2で仏壇のに残った。
「父さんは、蛇を見たときからに何かあるとっていたのか」
「蛇はただの蛇だ」
父は母の遺のに、めた茶を供え直した。
「おかしかったのは、あの隙だ。納骨の、俺は最までを閉じるところを見ていた。あんな穴は残っていなかった」
「なら、どうして墓ではすぐ言わなかった?」
父は遺から目をさなかった。
「静子さんが、澄の葬儀の夜に来たからだ」
の、ので膝をつき、母の名を呼び続けていたという。父がへ入るよう促しても、静子は首を横に振った。
そして、同じ言葉を何度もにした。
「澄さんだけが、美奈を救えるの」