"臨月の私を追い出し、新居を売ろうとした義母" 第7話
胸元へ連れてこられた娘は、目を閉じたままをかしていた。
産、健太は母へ《母子ともに無事です。面会はこちらから連絡するまで控えてください》とだけ送った。名も写真も伝えなかった。美代子からは、《女の子なら私が考えた名を使って》という返信が来た。
夫は返事をせず、メッセージを保した。以なら、母をさせるため枚くらい写真を送ったかもしれない。さな報つから、義母が親戚全員へ話を広げることを、ようやく理解していた。
予どおり、美代子は親戚の連絡グループへ別の物語を流した。私は実の母にそそのかされて健太のを自分名義へ変え、産にも祖母をづけない。理恵は空きを数借りただけなのに、警察を呼んで追いされたという内容だった。
健太の叔父から、《母親を泣かせてまで嫁の肩を持つのか》という話が来た。夫はに反論せず、の登記事項証、購入の資内訳、産会社へされた偽の委任状について、個報を隠した点だけを説した。
「は最初から俺と優の共です。母さんのを優名義へ変えた事実はありません」
叔父は、それでも妹を助けるくらい族なら当然だと言った。健太は、叔父自のを売って1,350万円を理恵へ渡すがあるか尋ねた。
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話の向こうは静かになった。
「自分ではさないを、優の貯からさせることを族とは呼ばない」
健太はそこで通話を終えた。親戚全員を方にする必はないが、沈黙したまま嘘だけが広がることも許さない。夫は連絡グループへ度だけ事実を記し、今はの売却や産について議論しないと宣言した。
美代子はすぐにグループを退会し、別の親戚へ個別連絡を始めた。方を失うまいとするきは止まらなかったが、なくとも《嫁が義母のを奪った》という話をそのまま信じるは減った。
病でそれを聞いた私は、健太へ礼を言った。ただし、夫が母親を言い負かしたからすべて解決したとはわなかった。切なのは、次に同じ圧力を受けたも、私が説役や悪者を引き受けずに済むことだった。
健太は親戚からの連絡窓を自分へ本化し、私の話番号や病をらせないよう求めた。私もスマートフォンの通を切り、音の授乳と自分の回復を優先した。反論しないを作ることも、活を守るのつだった。
入院3目、産会社から健太へ連絡が入った。購入希望者が申込みを取りげた方、別の物が売却止による損害を訴えているという。理恵のサロンへ資する予定だった元顧客で、の部を舗として借りるをしていたらしい。
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美代子と理恵は、売却だけでなく、売れるまでの半、私たちのを15万円でサロンへ貸す約束をしていた。
すでに保証として90万円を受け取っていた。
保証90万円は、理恵名義の事業座へ振り込まれていた。契約には貸主として《黒川健太・優》、代理として美代子の名がある。私たちの署名は売却確認と同じように偽造され、実印の印まで使われていた。
元顧客の女性は、理恵のサロンへく通っており、経営再を応援したいと資を申した。の階を改装し、売却が決まるまで営業する。が売れたら保証と資利益をわせて返すと説されていた。
彼女も完全な被害者とは言い切れなかった。宅を無許で舗利用する計画に疑問を持たず、通常よりい利回りを期待していた。それでも、所者夫婦の同があるという類を信じ、をした点では騙されている。
理恵は90万円をすでに器ローンの延滞分へ使っていた。返を求められても座には12万円しかない。美代子は自分の定期預から返すと申したが、その代わり警察への相談を取りげるよう健太へ迫った。
「おは戻るのよ。誰も損をしないでしょう」
「返せば署名したことが消えるのか」
「族を守るために、私が悪者になればいいんでしょう」
美代子は、自分だけが責任を負う形を提案した。娘と孫を守る母親の自己犠牲に見えるが、実際には理恵が自分の為と債務に向きう会を再び奪う。