"結婚初夜の義父不倫と20年目の毒殺計画" 第2話
ふと、どこからか微かな声が聞こえてきた。
私はを止めた。
「ん?」
私はを疑った。
それは違いなく、女性のを帯びた甘い吐息だった。
私は声の所を探った。
キッチンではない。
リビングでもない。
その声は、1階の番奥にある父の寝から漏れ聞こえていた。
ドクン、と臓が嫌な音をてて鐘を打つ。
なぜ父の部から女性の声が。
私は息を殺し、たいフローリングを素で歩いた。
父の寝のドアにづく。
ほんのしだけ隙がいていた。
そこから漏れるオレンジの接照の。
そしてから聞こえてくるはっきりとした会話の声に、私は全の血の気がさっと引いていくのをじた。
さやかの甘い声が聞こえた。
「ああ、源蔵さん、あなたの息子本当に使えない」
父の嬉しそうな声が答えた。
「はは、さやかちゃん最だね。ひろしのやつ、まさか自分のい嫁が初夜に俺とこんなことになってるなんてにもってないだろうな」
さやかはたく言い放った。
「当然ですよ。あんなうだつのがらない貧乏営業マン、源蔵さんの資産目当てじゃなきゃ誰が結婚なんかするものですか。さっきも理だからって言って追い払ってやったんですから」
父は笑った。
「ひどい嫁だな。でもそんな悪い子にはこうしてやる」
さやかは声をげた。
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「あ、嫌だ、もっと……」
のが真っになった。
数には、気持ち悪い、汗臭いと私をたくあしらった妻。
勢ので、お義父さんのお世話をしたいと涙で微笑んだあの貞淑な妻。
その妻が今、私の実の父親のベッドで、私を嘲笑いながら獣のように絡みっている。
り、しみ、絶望。
あらゆるがぐちゃぐちゃに混ざりい、私の両の震えが止まらなくなった。
父の声が響いた。
「ひろしのやつ、俺の遺産が全部自分のものになるとってるおめでたいバカ息子だからな」
さやかは嘲笑した。
「ふふ、バカな息子を持って源蔵さんも変ですね。私がこれから毎晩たっぷり慰めてあげますから」
私は暗ので静かに息を吸い込んだ。
このまま泣き寝入りして、から何もらないふりをしてきていくのか。
いや、絶対に許さない。
このの顔に獄の苦しみを与えてやる。
私は震えるを伸ばした。
たいドアノブをしっかりと握りしめた。
そして、勢いよくそのドアをけ放とうとした。
だが、私はをギリギリのところで止めた。
だめだ。
今ここで踏み込んでもしらばっくれるだけだ。
父の源蔵は、昔から自分の非を絶対に認めない傲な男だ。
もし今ここで私が逆しての為を咎めれば、酒に酔ってつい魔が差したなどと適当な言い訳を並べるに違いない。
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そして最悪の、莫な資産を武器に優秀な弁護士を雇うだろう。
息子が精神におかしくなり暴れたとでっちげ、逆に私をこのから放りすことなど造作もないはずだ。
ここでに任せていてはだめだ。
逃れようのない完璧で決定な証拠が必だ。
私はギリッと奥歯を噛みしめた。
のひらに爪がい込んで血が滲むほどのりを、たい沈黙の底へと必に沈み込ませた。
それに、わざわざ今危険を冒してスマホで撮する必はない。
なぜなら、父の寝にはすでに私自の仕掛けた罠が作しているからだ。
実は結婚式の1週、私はさやかのバッグのを見た。
見覚えのある級なネクタイピンが入っているのを、偶然見てしまったのだ。
それは父が用しているの特注ブランドと全く同じものだった。
その、私の胸の奥にさな違が芽えた。
なぜ彼女が父と同じものを。
ただの偶然かもしれない。
だが、どうしても拭いきれないに駆られた私はのためを起こした。
居への引っ越し作業に紛れて、父の寝に空気清浄に偽装した最型の証拠型カメラを設置していたのだ。
カメラは暗能と性能マイクを備えている。
映像と音声は全て、私のスマートフォンのクラウドに自保される仕組みになっている。
まさか結婚初夜から、そのカメラがこれほどおぞましい映像を捉えることになるとはってもみなかった。