"診察室に入れなかった私" 第7話
夜が更け、隣のベッドで健がい寝息をて始めたのを確認してから、私はそっと布団を抜けしました。 音をてないように斎へと向かいます。 健が普段、計の類やな郵便物をしまっているデスクの引きし。 私はスマートフォンのライトを頼りに、つつのファイルを確認していきました。
与細、保険の証、マンションの契約類。 そこには怪しいものは何つありませんでした。 しかし、引きしの番奥、滅にけない古いファイルボックスのに、見慣れないいクリアファイルが挟まっているのを見つけました。
そっと引き抜いてを確認すると、それは私が妊娠初期の頃から通院の度にもらっていた、領収の束でした。 しかし、その領収と緒に、何枚かの見慣れないコピー用が束ねられていました。
『血液検査結果報告』 『エコー所見・特記事項』
健が「順調だよ」と言って私には決して見せなかった、本当の検査結果のコピーでした。 そこには、神医師が言っていた通りの数値異常や、注のマーカーが赤いペンで囲まれていました。
そして、その束の最尾に挟まれていた枚の。 それを見た瞬、私は呼吸を忘れました。
『無侵襲遺伝学検査(NIPT)および初期胎児ドック 実施見送り確認』
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付は、妊娠週目。 まだつわりが酷く、私が健に付き添われて初めてこの病院を受診した頃のものです。 患者氏名の欄には、「佐藤千」とかれていました。 そして、その横の同理由欄には、健のあの独特の跡でこう記されていました。
【妻は理負担にく、検査結果によって精神状態が著しく定になる恐れがある。夫婦ともに胎児の健康を固く信じており、いかなる結果であっても産む志に変わりはないため、必なを煽る検査は切辞退する】
文字の並びから、いたのい自己正当化と、頑なな拒絶の志が伝わってきました。 私は震えるでそのを握りしめました。
嘘だ。 産む志に変わりはなくても、私は「検査を受けない」なんて言も言っていません。 むしろ、齢産に差し掛かる齢の私は、事にリスクをって備えたいと健に相談したはずです。 その、健は「千がなら、絶対に受けよう。俺が先に聞いて続きしておくよ」と優しく微笑んでくれたのです。
それなのに、彼は裏でこんな類を偽造し、私の検査の会を最初から奪っていた。 週目のあのから、健の「代理」という名の支配は始まっていたのです。
「どうして……」
私は暗い斎で、声を殺して泣きました。 りよりも、い絶望と孤独が私を打ちのめしました。
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翌朝、健が会社へった、私は自分の母子健康帳をきました。 健が「俺がいておくよ」と甲斐甲斐しく記入してくれていたページ。 そこには、「体増加なし」「むくみなし」「胎あり」と、全く問題のない、優等のような妊婦の記録が、彼のによって綺麗に並べられていました。
私というの体の状態すら、彼が作りげた虚構の記録できされている。 私の体は、私の赤ちゃんは、いったい誰のものなのでしょうか。
私は帳をバッグにしまい、コートを羽織りました。 事実を突きつけるに、私は周囲の状況を固めなければなりません。
昼、私はマンションのくにあるカフェで、健の母親——私にとっての姑である子さんに会いました。 急に「お茶でもしませんか」と誘った私を、子さんは配そうに気遣ってくれました。
「千さん、お腹きくなったわね。で歩いて丈夫なの?」
子さんは茶のカップを両で包み込みながら、優しい笑顔を向けました。
「ありがとうございます。お義母さん、今はしご相談があって……」
私は言葉を選びながら、健の最の様子について尋ねました。 仕事で疲れていないか、何か悩んでいる様子はないかと。
子さんはふわりと笑って首を振りました。 「健はね、昔から責任がくて優しい子なのよ。
千さんが妊娠してから、あの子、ますます張り切ってるじゃない。昨も話で『千には無理させたくないから、事は俺が全部やるんだ』って言ってたわ。