"夜勤明け、鍵を替えられた私の静かな反撃" 第6話
『吉沢様ですね。ご本様確認が取れました。解約のご希望はいつになりますでしょうか?』
「来週の曜――の、午ちょうどでお願いします」
オペレーターが端末を操作するキーボードの音が微かに聞こえる。
『の午ですね。……様、こちらの物件はすでにスマートメーターへの切り替えが完しておりますので、当のち会いは切でございます。弊社の隔システムより、ご指定の刻に送を止させていただきます』
「隔で、ピンポイントに止できるのですね」
『はい。隔操作により、ちょうどに流が遮断されます』
「わかりました。それで違いありませんので、よろしくお願いいたします」
通話を終えたは、続けて局の解約専用ダイヤルへ発信した。 こちらも同様に本確認を終え、「共用廊のパイプスペースにある元栓を、委託作業員が部から閉栓・施錠するため、ち会いは」との回答を得て、曜の午での閉栓続きを完させた。 都ガス会社にも連絡を入れ、同様にガスメーターの閉栓作業を曜の午に指定した。
計の針は、午を回っていた。 すべての続きにしたは、わずか分らず。
気、、ガス。 代社会においてが文な活を送るための「脈」
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が、来週曜の午をもって、あの〇号から完全に切断されることが確定した。
はベッドのに倒れ込み、井を見げた。
スマートフォンで座のアプリをき、過の引き落とし細をスクロールする。 先の気代――万千円。 の猛暑の、が病院で汗と血にまみれて働いている、かず子はリビングのエアコンを度設定でフル稼働させ、拓也は自でハイスペックゲーミングPCを唸らせながら、アイスクリームを貪りっていた。 代も、で暮らしていた頃の倍にねがっていた。かず子は朝と晩の回、湯に波々と湯を張り、使い切れないほどのシャワーを垂れ流していたからだ。
それらの贅沢なインフラ代を支払うために、はに何度も危険当のつく準夜勤・夜勤のシフトを志願し、をにして働いてきたのだ。 それなのに、彼らはに「ありがとう」の言を述べるどころか、「事が雑だ」「飯がい」と見し、最には鍵を取り替えて締めした。
「……いればいいわ」
はスマートフォンの画面を暗転させた。
曜の午。 のはく、を過ぎれば都の空は急速に夜のに呑まれていく。 買い込んできた級肉を焼くためのガスもつかず、エアコンもテレビも沈黙し、トイレを流す滴のすらない完全な暗黒のコンクリートの箱。
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その、彼らはどのような顔をして、自分たちの犯した罪のさに気づくのだろうか。
はバッグから化粧ポーチを取りし、支度をえ始めた。 彼女には、まだやるべきことが残されていた。 この週末のに、彼らとの腐れ縁を法に完全に断ち切るための、決定な「次の矢」を番えなければならない。
曜の午。 れの澄み渡る青空の、は駅のオフィスビル階にある『百法律事務所』のドアをくぐった。
以、救急病棟で悪質なモンスターペイシェントによる暴力事案が発した際、病院側の顧問弁護士として迅速かつ完璧な法対処をしてくれた、医療過誤・民事法務のエキスパートである弁護士・(歳)の事務所だった。
「さん、お久しぶりです。救急の現はお忙しいでしょう。……今はどうされたのですか?」
相談の清潔なデスクの向こうで、が温かい緑茶を差ししながら穏やかに微笑んだ。
は背筋を真っ直ぐに伸ばし、持参したクリアファイルをのに置いた。 「先。本は、夫との婚続き、ならびに義母からのモラルハラスメントに対する慰謝料請求のご相談に伺いました」
の目元の笑みが消え、鋭い法曹のが宿った。 「詳しくお聞かせいただけますか」
は、帳に記録していた過の記、病院のシフト表、活費の負担割を示す通帳の記録、そして昨の朝に起きた来事のすべてを、を挟まずに系列順に淡々と説した。