"50億を消した傲慢行員の末路" 第24話
それどころか、も懲戒解雇になったとか……詐欺の疑いがあるって、奥様すごくってらっしゃいましたよ」
り子の顔からすべての血の気が引いた。なぜがそこまでっているのか。
「ご所の奥さんたち、みんな配してますよ。あんなに自のエリートの息子さんだったのにねって。あ、うちの息子は昨、商社でしくプロジェクトのリーダーに抜擢されたんですよ。平凡な子ですけど、真面目に育ってくれて本当に良かったわ」
のその言は、り子のプライドを完全に砕する致命な撃だった。
「ああ……!」 り子はドアノブを掴んだまま、そのに力なく崩れ落ちた。 自分が1番見していた相から、同と軽べつの目で見ろされている。流エリートという自分のを支えていた虚栄のが、ガラガラと音をてて崩れっていく。
「じゃあまた、何かお困りのことがあったらいつでも言ってくださいね。嘘つきになられた息子さんの再職先、うちの主に頼んで探しましょうか?」
のるい声がざかる音と共に消えていったもり子はたい玄関の叩きに座り込み、声にならない嗚咽を漏らし続けていた。 世という呪縛に囚われたれな母親は、自分が最も恐れていた「見される側」へと永に転落したのだ。
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同じの午、たいががり、澄み切った青空が広がった。 田グループの本社ビル最階の執務で、田誠は窓際にち、静かにの景を眺めていた。元には杯の温かい緑茶がある。
「会、お疲れ様でございました」 背から第1秘の佐藤が静かに声をかけた。彼のには、いつものように数の類が握りしめている。 「つ葉からの資引きげはグループ全体でほぼ完いたしました。の層部は完全にパニック状態に陥り、融庁の顔を伺うことに必のようです。また、鈴健太は正式に逮捕され、母親のり子も所から孤し寝込んでいるとのことです」
佐藤の報告はまるでチェスの盤で完全にをかけたプレイヤーのような徹な響きを持っていた。 「そうか……佐藤君には苦労をかけたね。ありがとう」 私が振り返って微笑むと、佐藤はく礼した。
「全ては会のご志のままに。しかし会……あの件の始まりとなった鈴という男の言葉。佐藤は鏡の奥の目をわずかにらせた。「あの男は会が話でお話しされていた、『社員15万』という言葉を嘘つきの貧乏のボラと笑いました。彼らはまだその数字の本当のみをりません」
佐藤の言葉に、私は静かに頷いた。 「そうだ。あの私が佐藤に話で確認していたのは、単なる会社の規模の自話などではない」
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「ああ、そろそろ彼らにも見せてあげようか。私がまみれになりながらこの50で築きげてきた『15万の社員』という言葉の本当のを」
私はデスクに戻り、佐藤が用した1枚の分い決済類に、静かに、しかし力く、用している使い込まれた印鑑を押した。 それは、私が見されたことへの復讐の終わりではなく、私が本当に守りたかったたちを救うための、しい始まりの図だった。
「伊藤さん、あなたを含め若葉町支の閉鎖に伴い職を失うことになった非正職員の方々を、が田グループの正社員としてお迎えしたいと考えています」
その言葉を聞いた瞬、窓業務の堅である伊藤は、持っていたコーヒーカップを取り落としそうになり、目のが真っになった。 ここはつ葉のくにある静かな喫茶。伊藤のに座っているのは、なりのった徹そうな男、田グループ会の第1秘・佐藤だった。
あの最悪の事件から数。若葉町支の閉鎖は正式に決定し、田支をはじめとする正社員たちは過酷な向や遷を命じられていた。しかし、伊藤のような派遣社員やパートの窓職員は、何の保証もないまま今末での契約打ち切りを非に言い渡されていたのだ。
願だったマイホームのローン。
これからおがかかる2の子供。毎晩で涙を流し、自分の甲斐なさに夫に申し訳なくて顔をわせられない々が続いていた。