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"50億を消した傲慢行員の末路" 第23話

「また、昨夜若葉町支の鈴健太が警庁捜査課によって詐欺及び私文偽造の容疑で逮捕されました。さらに、当の支であった田浩司も、隠蔽の共犯として任の事聴取を受けております」

その言葉に、役員の1を抱えてうめき声をあげた。 「1000億の流に、員の詐欺逮捕……しかも被害者はあの田グループの御だと言うじゃないか。もう終わりだ、融庁の査察が入るのはの問題だぞ」 「そもそも、なぜ1回の支がそんなな犯罪をもみ消せたんだ? コンプライアンス部は何をしていたんだ?」

責任のなすりつけいが始まろうとした座に座る専務がどんと机を叩いた。 「静かにしろ! 今更過の隠蔽をほじくり返して言い争っても無だ。問題は田誠会向だ」

専務は血った目で役員たちを見回した。 「田グループは今回の件に関して、マスコミに対して切の声していない。メディアに報をリークすることもなく、ただ静かに々から資を引きげているだけだ。それが何をするか、分かるか?」

役員たちは息をんだ。 「もし田が本気で々を潰す気なら、記者会見をいて正を糾弾することもできたはずだ。しかしあの方はそれをしない。ただ無言で、関連企業と共に々を見限った。

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これは抗議ではない、完全なる『見切り』だ」

見えない巨の恐ろしさに、役員たちの背筋にたい汗が流れた。 騒ぎてて攻撃してくる敵なら、反論や弁名の余もある。しかし田グループはただ無言で、圧倒な経済力という名の兵糧攻めをっているのだ。相きすぎて、どこに謝罪にけばいいのか、どうやって許しを乞えばいいのかすら分からない。々は触れてはならない巨な逆鱗に触れてしまったのだ。

「若葉町支点は予定通り即閉鎖。田と鈴については当として切の弁護をわず、厳正に切り捨てる。それしかき残るはない」

専務の力い決断に、反対する者は誰1としていなかった。

方、その頃、都内の級マンションのでは、鈴の母親であるり子が真っ暗なリビングのにへたり込んでいた。 昨夜の景が何度も何度も脳裏にフラッシュバックする。 ――「鈴健太さんですね。同をお願いします」 突然訪ねてきたスーツ姿の男たち。彼らが警察帳を見せた瞬、り子のは真っになった。 錠こそかけられなかったものの、青ざめた顔で連されていく息子の背

「嘘よ、嘘よ……健太、エリート員が警察に捕まるなんて……!」 り子は信じられないまま朝を迎え、ボサボサの髪で虚空を見つめていた。

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その、玄関のポストに聞が投函される「ガチャン」という音が響いた。り子はビクッと体を振わせた。 もし聞に息子の名が載っていたら、もしニュースになっていたら――。 恐怖に震えるがり、そっと玄関のドアを数センチだけけた。誰にも見られないように素聞を取って引き返そうとしたそのだった。

「あら、鈴さん、おはようございます」

ふいに声をかけられ、り子の臓ががった。ドアの隙から見えたのは、隣にだった。 つい先、り子が息子が病院の院令嬢とお見いをするのよと自話をしてマウントを取ったばかりの相だ。

「あ、おはようございます……」 り子は引きつった笑顔を作り、急いでドアを閉めようとした。しかしはドアの隙にすっとを入れ、閉まるのを阻止した。

「鈴くん、昨夜随分と騒がしかったですね。警察のがとまっていて、スーツ姿のたちがけ太君を連れてくのを見ってマンションの管理さんが言ってましたけど……」

の声は配しているような音を装いながらも、その奥には隠しきれない好奇と、暗い優越がねっとりとへりついていた。

「えっ、あ、あれは、その……何かの違いで、ただの仕事の確認というか……」 「仕事の確認で警察が来るんですか?」

はくすっとさく笑った。

「そういえば、神崎病院の奥様から聞いたんですけど……健太くん、婚約破棄になったそうですね。

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