"確率99.97%の父子鑑定" 第3話
結婚代、みさきと並んで笑っている写真だった。宗介は写真ののみさきの顔を、い、ただじっと見つめ続けていた。
その頃、本の島では、ふさ子が数連絡が途絶えている息子にいらちを募らせていた。 ふさ子は秘に直接話をかけ、徹な声で命じた。 「来週の曜、藤原彩佳弁護士と宗介の事の席を、必ず用しておきなさい」
ふさ子が藤原彩佳を宗介の再婚相として執拗に目をつけたのには、確な理由があった。彩佳の父親が、葉グループとの法律顧問関係を結んできた法律事務所の代表であること。そして、彩佳自もアメリカ留学を終えた優秀なエリート弁護士であることだ。今度は柄も能力も申し分のない完璧な嫁を迎え入れるというのが、ふさ子の揺るがぬ算段だった。
藤原彩佳自も、ふさ子の提案をいに歓迎していた。それは単なる縁談への期待だけではない。父親の法律事務所が葉グループとの顧問契約更を6ヶに控えており、宗介との婚姻が成すれば、その契約が半永久に続くだろうという計算が彼女ので働いていたからだ。彩佳はすでに宗介のスケジュールや好みを秘を通じて密かに把握し、偶然を装って何度か接触を試みていたが、宗介の態度は常に淡だった。
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宗介は田健を通じて母の事会の話を聞いていたが、返事は切しなかった。代わりに、DNA鑑定の結果と、みさきの現の詳細な報告を幾度も読み返していた。
そして翌の夜け。宗介はそののすべての予定を田健に任し、誰にもき先を告げずに、自らを運転して京をびした。 伊までののりは、3半。ラジオすらない静まり返った内で、宗介はみさきに最初に何と言うべきか、子供にはどう接するべきか、何の答えも持ちわせていなかった。ただ、「自分の目で確かめなければならない」といういいだけが、宗介のを速へと駆りてていた。
朝の伊に到着した宗介は、ナビを頼りに目のへとを滑り込ませた。 板もなく、古びた鉄製の扉だけがついたさな堂。宗介がのにち、恐る恐るを覗き込んだその瞬、油のび散る厨で魚をさばいていたみさきが、ふと顔をげた。
包丁を持ったが、ぴたりと止まった。 みさきの両目がきく見かれ、そして細められた。みさきは包丁をまな板のに置くと、厨の奥にいた富子に向かってく言った。 「女将さん、ちょっとだけ表にてきます」
みさきはをると、宗介の腕を力く掴んだ。そして言葉を発さぬまま、の裏にある狭いへと宗介を引っ張っていき、そこでパッとをした。
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「……どうして、ここが分かったの?」 宗介はポケットから、あの折りたたんだ類を取りした。DNA鑑定の結果だった。
みさきはそのを、ひったくるように奪い取り、広げた。その瞳が素く文字を追い、美しい顔から気に血の毛が引いていく。 「保険の……」 みさきは自嘲するように呟いた。ハルトの保険加入の過程で残した健康診断データが発端だったことを、彼女は瞬で察したのだ。 みさきは結果のをきつく折りたたみ、宗介の胸元へと押し返すように突きし、言った。 「帰りなさい。あの子は私の子よ。あなたとは、何の関係もない」 「みさき、この結果が何をするのか、君だって分かっているはずだ」 「分かっているわよ! 99%が何なのか、私だって読めるわ」 みさきは宗介の目を、歩も引かずにまっすぐに見げた。その瞳には、かつての々しさは微もなく、燃えるようないが宿っていた。 「3、何も言わずに判を押したが、今更になって父親のふりをするつもり? それがどれだけ残酷なことか、わからないの!」
みさきの声はかすかに震えていたが、その差しは揺るがなかった。 「ハルトは、まれたから父親がいないものとして育ってきたの。この世に最初から父親というなどないものとして、そうやって3、必できてきたのよ!」
宗介が何か言葉を紡ごうと息を吸った瞬、みさきはたく背を向けた。